アルバイトの平均時給は958円 全国的に減少傾向 東海のみ前月比で横ばい

2014年02月26日 10:05

 アルバイト求人情報サイト「バイトルドットコム」が発表した2014年1月のアルバイト時給データによると、全国の平均時給は958円で、前月比7円減、前年比28円増と7か月ぶりに前月を下回った。全国的に時給が減少する中、東海エリアのみ前月比で横ばいだった。

 7か月ぶりの時給の減少は、季節イベントでの短期高時給スタッフ募集が減り、時給が平均化され下がったものと考えられている。職種別平均時給は、「医療・介護・福祉」1,078円(同53円増、同6円増)、「イベント」1,146円(同27円増、同111円増)などで、12職種中4職種が前月より増加した。一方、減少した職種は「教育」1,465円(同53円減、同22円減)、「IT・クリエイティブ」1,018円(同31円減、同7円減)などだった。なお、「販売」は5ヶ月ぶりに減少した。

 高時給職種ランキングは、一部飲食店にて集客のため歌・ダンスを披露するスタッフ採用が行われたことにより、「芸能関連」1,575円が、第1位となった。2位は「塾講師・家庭教師」1,525円、3位は「薬剤師・登録販売・薬局」で1,292円。

 関東エリアの平均時給は1,010円(同13円減、同25円増)となり、前月を下回る。職種別では、「医療・介護・福祉」1,163円、「営業」1,218円など、12職種中4職種が前月より増加した。一方、減少した職種は「教育」1,555円、「オフィス」1,007円など。「軽作業・配送・物流」は4ヶ月連続で増加した。

 関西エリアの平均時給は940円(前月比13円減、前年比26円増)となり、前月を下回る。職種別では、「営業」1,199円、「オフィス」988円など、12職種中3職種が前月より増加した。一方、減少した職種は「医療・福祉」1,028円、「IT・クリエイティブ」982円など。「IT・クリエイティブ」は3ヶ月連続で減少した。

 エリア別で唯一前月比で減少しなかったのは東海エリアで、平均時給は945円となり、前月と変わらずであった。職種別では、「イベント」1,160円、「理美容・専門職・その他」939円など、12職種中9職種が前月より増加した。一方、減少した職種は「営業」1,145円、「販売」891円など。「サービス」は4ヶ月連続で増加した。

 九州エリアの平均時給は853円で前月を下回る。前月より増加したのは「イベント」1,031円、「製造」930円など10職種中5職種。減少した職種は「営業」1,034円、「販売」802円など。「軽作業・配送・物流」「製造」「医療・介護・福祉」は2ヶ月連続で増加した。

 関東、関西が軒並み前年比、前月比で平均時給が減少する中で、東海、九州では前年比で減少した職種がほとんどなかった。また全国的に高時給の職種トップに「塾講師・家庭教師」が挙げられる中、関西のみ「薬剤師・登録販売者・薬局」がトップで、2位の塾講師に300円以上の差をつけて薬剤師が優遇されるなど、地域によって大きくアルバイト状況にもばらつきがあることが調査から浮き彫りになった。(編集担当:横井楓)