自民党の石破茂幹事長は集団的自衛権について党議決定、公約に至った経緯や公約に対する共通の認識・理解を新人議員はじめ、党の議員全員が共有する必要があるとして、そのための機関設置へ「詰めの作業を行っている」と語った。集団的自衛権で党議員の共通理解へ機関の設置を急ぐ考えを示したもの。
石破幹事長は集団的自衛権の行使についての対応は「極めて重要な国家的な課題」で、「参議院1期生は党内の議論の過程に一切参加していないし、議論のプロセスなどをまったく知らないので、共通の認識、共通の理解を与えることため、党内に集団的自衛権について検討する機関を設置する」とした。
また「参院一期生も選挙公約で承知している」としながらも、共通の理解をすることが重要とし、他の議員についても「全部の部会に顔を出して意見をいうことは物理的にできないので、決まったことは知っていても、中身まで良く知らないという人ももちろんいる」と設置意義を語った。
集団的自衛権の議論の場には誰でも参加できることにする。石破幹事長は「決まっているのだから従えという話ではなく、理解のないまま、ちょっと待てとか言われても困るので、理解したうえで、次のステップにいくのなら行くだろうということであり、今までの決定を変えるというのであれば、それなりの党内手続きを踏まなければならないのは当然」と議論の幅には余地を持たせる考えを示した。
また、石破幹事長は、党内にも集団的自衛権の行使は認めるべきでないとの意見があることについて「認めないということであれば、もう一度、党の意思決定の手続きをやり直さなければならない。党の意思決定は皆が同じような知識を持ったうえで行われるということであって、民主主義のルール」と語り、共通の知識の土俵のうえで議論を重ねる必要があるとの考えを示した。(編集担当:森高龍二)