岸田文雄外務大臣は1日、国際司法裁判所が南極での日本の調査捕鯨が違法だとする判断を下したことに「大変残念で、深く失望している」としたうえで「日本として、国際法の秩序、法の支配を重視する国として、判決には従いたい」と語った。
岸田外務大臣は「今後の具体策については判決内容を十分に精査したうえで真摯に検討する」と話すにとどまった。
また林芳正農林水産大臣は1日の記者会見で「判決に従い、第2期の南極海鯨類捕獲調査は中止することになる」と断言した。
国際司法裁判所判決については、菅義偉官房長官も1日までに官房長官談話を発表しており、その中で「国際司法裁判所が第2期南極海鯨類捕獲調査は国際捕鯨取締条約第8条1項の規定の範囲内ではおさまらないと判示したことは残念で、深く失望している」との受け止めを示した。
そのうえで「日本は国際社会の基礎である国際法秩序及び法の支配を重視する国家として判決に従う」と日本としての対応を表明していた。
菅官房長官は「日本は60年以上も前に国際捕鯨委員会に加盟した。委員会内の根深い見解の相違や近年みられる機能不全にもかかわらず、日本は委員会に留まり、委員会が抱える問題に対して広く受け入れ、可能な解決方法を模索してきた」旨も表明。そして「今後の具体的な対応については判決内容を慎重に精査し、真摯に検討する」とした。(編集担当:森高龍二)