総務省が2013年10月時点の人口統計を15日に発表した。それによれば、生産年齢人口(15~64歳)が32年ぶりに8000万人を下回ったことが分かった。05年より人口は減少に転じ始め、今回の人口統計での自然減は25万3000人であった。そして1947年~49年ごろのベビーブームに生まれたいわゆる「団塊の世代」は、15年にはほとんどが65歳となる。こういった働き手の減少により、現役世代の社会保障費負担が増えることや、経済成長への影響が懸念される。
人口調査は国勢調査をもとに、毎月の人口移動などを加味して算出される。毎年4月に前の年の10月時点での数値が発表される。またその人口には定住外国人も含められる。
今回の統計結果によると、生産年齢人口は前年より116万5000人減少して7901万人であった。総人口における割合は62.1%で、81年の統計結果以来、8000万人を下回った。そして65歳以上の高齢者は、前年よりも110万5000人増えて3189万8000人であった。05年に高齢者の人口における割合が20%を突破して以来、以後8年間で25%となり、こうした高齢化傾向は現在もなお続いている。それに対し0~14歳の年少人口は1639万人で、人口における割合は12.9%と過去最低を更新することとなった。
定住外国人を含めた総人口数は1億2729万8000人で、1年間のうちに21万7000人減少し、その減少幅は3年連続で20万人を上回った。そして総人口のうち日本人人口だけだと、その減少幅は25万3000人であった。
都道府県別で見てみると、39の道府県で人口が減少し、最も減少率が大きかったのは秋田県の1.18%で、続いて青森県が1.04%であり、山形県が0.90%であった。人口が増加したのは8都県で、そのうち最も増加率が大きかったのが東京都の0.53%であり、続いて沖縄県が0.44%であり、愛知県が0.21%であった。
東日本大震災で被災した県を見てみると、宮城県では前年の0.06%ダウンから増加に転じ0.11%であった。そして福島県も0.79%ダウンではあったものの、その減少幅は去年よりも0.62ポイント縮小した。岩手県も同様に縮小幅が0.17ポイント縮小した。(編集担当:滝川幸平)