国立追悼施設の建設は傾聴に値する 石破幹事長

2014年04月21日 20:34

 石破茂自民党幹事長は21日、安倍晋三総理がA級戦犯を合祀する靖国神社に真榊を奉納したことに関連して記者団から自民党内にも国立の追悼施設を建設すべきではとの意見があることに関して受け止めを聞かれ「傾聴に値するが、議論をさらに深めるべき」と答えた。

 石破幹事長は「国立追悼施設のお話は小泉内閣の福田官房長官の当時からいろいろあるお話で、戦地において国家のために命を捧げ散華された方々に対して、広くあまねく国民が追悼、感謝、そのような意向を表明する場は、どういうものがふさわしいかという議論」と総括した。

 そのうえで、石破幹事長は「宗教法人靖国神社が一手独占でいいのだろうかという議論が一部にあります。どういう形が一番、国民全てが、思いのある人が戦場において散華された方々に追悼慰霊の思いを伝えることができるかということと、戦前において、靖国神社に必ずお祀りをする。そして天皇陛下がお参り、お祀りをしてくださると言った兵士とのお約束、あるいは国民、戦場にそういうような子弟を送ったご家族に対するお約束というものをどう両立させるかというお話であって、どちらか一方に偏って良いお話ではありません」と語った。

 ただ、昭和天皇はA級戦犯の合祀以来、靖国神社へはお参りをされておらず、現在の天皇もその意向を継いでおられるご様子。分祀も視野にした議論も必要になる。また、政教分離を考えれば国立追悼施設を造ることが望ましい。

 石破幹事長は国立追悼施設を造ること、兵士や遺族らとの約束など「どのように考えるべきなのかという議論をさらに深めるべき問題ではないかと思っている」とした。(編集担当:森高龍二)