2014年4月21日から一般公開された「北京国際モーターショー(第13回北京国際汽車展覧会)」で世界初公開されたアキュラ(Honda)の最上級セダン、RLX「SPORT HYBRID SUPER HANDLING AWD」。日本ではレジェンドとして発売か?
2014年4月21日から一般公開されている「北京国際モーターショー(第13回北京国際汽車展覧会)」で、中国の深刻なPM2.5を含んだ大気汚染を意識した環境対応モデルが発表されている。
先行して記事を配信したアウディTTプラグインハイブリッドSUVコンセプトなども、このカテゴリーに含まれそうだ。が、現実的な例を紹介する。日本メーカー勢が得意とするハイブリッド車(HV)が目白押しなのだ。
まず、ホンダがその高級ブランド「アキュラ」で、上級モデル「RLX」に従来のFF車に加えた追加モデルとして、ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SUPER HANDLING AWD」を搭載した車両を“北京”で世界初公開した。
これは、3.5リッターV型6気筒の直噴DOHC i-VTECエンジンに高出力モーター内蔵の7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)で前輪を駆動し、ふたつのモーターで後輪を駆動するリアドライブユニットを搭載したモデル。つまり、このパワーユニットと駆動システムは、同じモーターショーで展示した「NSXコンセプト」とほぼ同じだ。後輪を駆動するモーターのトルクを左右でコントロールして旋回するスーパーハンドリング・システムが特徴だ。
この電子制御による4輪駆動の高級サルーンは、アコードHV以上にリニアな加速感と異次元のハンドリング性能を獲得したという。これは、今年の8月に発売予定のホンダ製最上級サルーンで、日本では「レジェンド」を名乗ることになりそうだ。
本田技研(中国)投資有限公司によれば、アキュラ車のハイブリッド車を含む中国・国内生産化を2016年にスタートさせることで「広汽集団」と協議に入ったという。
いずれにしても、先般レポートした中国の「新エネルギー車」にハイブリッド車が加わり、補助金の対象となることで実現する施策だろう。
中国政府は大都市圏の大気汚染を封じ込めるために電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)を「新エネルギー車」と位置づけて、その購入者に補助金を出してきた。が、この新エネルギー車の普及が進まない。そこで政府は、新エネルギー車に「ハイブリッド車(HV)」を加えて補助金支給の対象車とする検討を始めた。補助金は1台あたり1万5000元(約25万円)で2015年からスタートするという。
ハイブリッド車の中国投入でドイツ&米国勢に遅れた日本車の中国市場でのシェアアップが達成できるか……? このあたりのトヨタ篇情報は別レポートで報告する。(編集担当:吉田恒)