超高齢化社会に向け、注目される予防医学研究

2014年04月26日 17:33

 超高齢化社会に向けて、国民医療費の増加が深刻な問題になりつつある。厚生労働省は昨年11月、2011年度の国民医療費を発表したが、病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の総額は、前年度よりも1兆1648億円増となる38兆5850億円で5年連続で過去最高を更新しており、国民1人当たりに換算すると30万1900円で、ついに30万円を突破してしまった。この数値は、今後益々増加傾向にあるとみられている。

 この状況の打開策として今注目されているのが予防医学やヘルスケアの分野だ。日本の診療件数全体のおよそ8割が予防可能な疾病ともいわれており、予防を確実に行うことによって医療費の大幅な削減が期待できるというわけだ。もちろん、医療費だけの問題ではない。超高齢社会を迎えたわが国にとって、国民がいつまでも活き活きとしている事は日本経済の発展にも大きく寄与することだ。企業も市場の拡大を見越して、予防医学やヘルスケア製品の開発を積極的に進めている状況の中、ローヤルゼリーなどのミツバチ産品で知られる株式会社山田養蜂場が面白い取組みを行っている。

 同社では予防医学的研究の発展を目的に2008年度から「山田養蜂場みつばち研究助成基金」を設立して、幅広い視野をもつ研究者による創造的で有用な研究テーマを支援する助成制度を行っている。今年も5月1日よりテーマの募集が開始されるが、本年度はさらに、健康長寿社会の実現に向け、特に貢献度が高く、重要と考える研究を推進する特定研究プログラムを新設して募集することを発表している。

 これまでの助成対象研究の成果としては、「酵素分解ローヤルゼリーによるアポBタンパク質(高コレステロール血症の原因物質)の抑制」や、「インスリン抵抗性モデルに酵素分解ローヤルゼリーを与えた結果、インスリン抵抗性の進行を抑え,正常範囲に保つこと」や「ローヤルゼリーは、血中の中性脂肪を低下させる」ことなどを解明している。山田養蜂場だけに、ミツバチ産品に特化した研究が多いものの、同助成制度では予防医学的研究のほか、環境保護に関する研究や、データサイエンス、疫学などの予防医学の有用性に関する研究も対象としている。

 このご時勢、電化製品での手軽なヘルスケアや医薬品などでの予防も仕方がないが、できることなら自然由来のもので健康を維持していきたいものだ。(編集担当藤原伊織)