東京23区のオフィスビルの今後5年間の平均供給量は105万m2/年。過去平均(104万m2/年)と同水準となる。森ビル株式会社は22日、東京23区の大規模オフィスビル市場動向調査の結果を発表した。
それによると、東京23区大規模オフィスビルの供給量は、今後5年間(2014~18年)の平均が105万m2/年となり、過去平均104万m2/年と同水準となる見込みであるという。14年の供給量の88万m2は前年の58万m2年に比べ増加するものの、過去平均には達しない。15年以降、100万m2/年を越える水準の供給が続く見込みであるとした。
また、都心3区への供給割合は、今後5年間で見ると69%であり、過去5年間と比べ増加する見込み。各年で見ると、17年の供給量割合(51%)のみ平均を下回っているという。
また、東京23区大規模オフィスビルの13年の吸収量は99万m2(前年比71%)。一方、供給量は58万m2(前年比33%)であり、吸収量を下回った。その結果、13年末の空室率は前年から1.6pt低下し、6.2%となった。13年を上期、下期別に見ると、いずれも吸収量が供給量を上回っている。特に下期の吸収量は、落ち込んだ供給量の倍以上発生しており、需要は堅調に推移した。
都心3区における13年の吸収量は61万m2前年比78%)であった。供給量は54万m2であり、吸収量を下回ったため、13年末の空室率は前年から0.6pt低下し、5.9%となった。上期では供給量に応じた吸収量が発生したため、空室率はほぼ横ばいであった。下期において、吸収量が供給量を上回ったことで空室率が低下したとした。
一方、その他20区の吸収量は38万m2前年比62%)であった。供給量は4万m2であり、前年(78万m2)と比べ大幅に落ち込んだ。その結果、13年末の空室率は前年から2.7pt低下し、6.6%となった。その他20区は、年間を通して供給量が少ない中で、吸収量は一定量発生した。空室率は、12年末(9.3%)から13年6月末(7.7%)までで1.6pt低下し、そこから13年末(6.6%)にかけてさらに1.1pt低下したとしている。(編集担当:慶尾六郎)