もはや薄毛は男性だけの悩みではない 女性用かつらが好調でヘアケア市場拡大

2014年05月18日 13:37

 薄毛、抜け毛は男性だけの悩みと思っていたが、最近はそうではないらしい。女性にとっても深刻な問題になってきている。「髪は女の命」という言葉もあるだけにある意味、男性以上に深刻かもしれない。

 またそれに伴いヘアケア市場も拡大の一途をたどっている。株式会社矢野経済研究所は、国内のヘアケア市場の調査を実施した。この調査は、毛髪業市場、植毛市場、発毛・育毛剤市場、ヘアケア剤市場の4分野に分類した。このうち、毛髪業市場は、かつら・増毛および育毛・発毛サービスの提供やそれに伴う商品販売などを対象とし、ヘアケア剤市場にはシャンプー、リンス、トリートメントが含まれる。

 調査期間は2014年2月~4月、調査対象はヘアケア市場参入業者、その他関連団体、業界団体等、調査方法は同社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査を併用した。

 それによると、2013 年度のヘアケア市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比100.2%の4323億5000万円を見込む。このうち、ヘアケア剤市場は市場規模が2262億円の見込みで全体市場の52.3%を占め、最も高い比率を示している。

 ヘアケア市場全体については、人口の高齢化や薄毛人口の増加、また消費者のアンチエイジングに対する関心の高まりなどから、今後も微増で推移し、14年度の市場規模は前年度比100.3%の4336億3000万円と予測した。

 カテゴリー別動向では、13年度の毛髪業の市場規模は前年度比101.1%の1375億円の見込みである。市場全体の31.8%を占めている。国内景況感悪化による消費の低迷に加え、植毛や発毛・育毛剤といった隣接市場との競争激化によって苦戦してきたが、企業各社における女性用かつら強化策が奏功し、12年度以降、市場は拡大基調に転じているという。今後も引き続き、中高年の女性をターゲットとした女性用かつらや、毛髪業のノウハウを活用したヘアケア関連商品の展開などが期待されるとした。

 13年度の植毛市場規模は前年度比110.6%の36億5000万円の見込みである。市場全体の0.8%を占めている。形成外科や美容整形を総合的に扱うクリニックにおけるAGA(男性型脱毛症)治療の投薬治療への移行が進んだものの、大手植毛専門クリニックの積極的なプロモーション戦略推進によって新規患者の獲得に成功していることから市場は拡大基調で推移している。今後の成長のためには、ターゲット層をさらに拡大することが必要となるものと考えるとした。

 13年度の発毛・育毛剤市場規模は前年度比100.9%の650億円の見込み。市場全体の15.0%を占めている。発毛・育毛剤の流通チャネルには主に店頭販売される「一般流通」、通信販売、訪問販売、業務用などの「その他流通」、医療機関で医師によって処方される「医家向け流通」があるが、通信販売や業務用流通の拡大を背景に市場は拡大基調で推移している。

 13年度のヘアケア剤市場規模は前年度比99.3%の2262億円の見込みである。市場全体の52.3%を占めている。同年度の全体市場における構成比は52.3%と最も高い比率であるという。近年は、髪をコーティングし、なめらかさやツヤを与える成分であるシリコンを使わないノンシリコンの処方を訴求するブランドや、加齢による髪の悩みに対応する「地肌ケア」や「スカルプケア」といった効果を訴求したブランドが増加しているとした。

 こうしてみると、4つのうち市場の2番目を占める毛髪業は中高年の女性をターゲットにしている。もはや、毛髪の悩みは男女関係なく、人類全体の課題なのだ。(編集担当:慶尾六郎)