欧州の夏、耐久レースの一方の雄「ニュル24時間レース」にマツダ・ロードスターが無改造クラスに参戦

2014年05月20日 07:46

Mazda MX-5 2014 Nurburugring24h spec.

マツダ・モータースポーツ・チームJOTAが使う「Mazda MX-5」2014ニュルブルクリンク24時間レース仕様車。

 マツダは同社の「ロードスター誕生25周年」を記念して、英国「JOTA Sport(ジョタ・スポーツ)」と提携し、2014年6月21日~22日にドイツで開催されるニュルブルクリンク24時間レースに、「Mazda MX-5(マツダ・ロードスター)」で参戦すると発表した。

 ニュルブルクリンク24時間レース(24 Hours Nurburgring)とは、1970年からドイツのニュルブルクリンクで毎年開催される、ADAC(Allgemeiner Deutscher Automobil-Club/ドイツ自動車連盟)主催の耐久レース。24時間でどれだけ長い距離を走るかを競う。毎年5月から6月の初夏に開催する。フランスで開催される「ル・マン24時間(6月11日~15日)とともに、24時間耐久レースは夏・欧州の風物詩でもある。

 現在、損害保険会社のチューリッヒ保険が冠スポンサーとなっており、イベントの正式名称も「ADACチューリッヒ24時間レース」(ドイツ語: ADAC Zurich 24h Rennen)だ。が、日本では前述の名称や「ニュル24耐」などの略称で語られることが多い。

 ニュルブルクリンク・サーキットは、ドイツ北西部ラインラント・プファルツ州ケルンの南にある。予選は北コースで行なうが、GPコースも連結して行い、スタート&ゴールライン、ピットはGPコースの設備を使って行なう。オールドコースとも呼ばれる延長20km超の北コースは、荒れた路面や連続するコーナーなどが連続する過酷なサーキットである。そこを24時間走り続けるマシンにかかる負担は極めて大きい。完走するだけで栄誉となる国際レースなのだ。

 今回、マツダMX-5のレース車両製作やレースの運営は英国のJOTA Sportに委託する。ドライバーは、かつてル・マン24時間レースでマツダワークスドライバーとして活躍し、耐久レースを熟知しているステファン・ヨハンソン氏、ニュルブルクリンクのコースに造詣の深いヴォルフガング・カウフマン氏、「MX-5」で英国内のさまざまなレースに参戦してきたジャーナリストのオーエン・ミルデンホール氏に加え、国内のロードスター・パーティレース・チャンピオンの加藤彰彬(かとうてるあき)氏の4名で出場する。参加クラスは、V3カテゴリー(NC型ソフトトップベース/2リッターNA(自然吸気)ガソリン車/無改造クラス)である。

 「MX-5(ロードスター)」は、「走る歓び」を訴求するマツダのクルマ作りを象徴するスポーツカーで、1989年の発売以来、累計生産台数94万台を超えた。2座オープンスポーツカー累計生産台数世界一としてギネスブック世界記録に認定されている。今年中にフルモデルチェンジが伝えられる、このライトウエイト2座スポーツ。そのポテンシャルをニュルブルクリンク24時間レースで示すことが出来るだろうか。(編集担当:吉田恒)