NISSAN、来季からワークス体制で「WEC」「ル・マン24時間」に臨む

2014年05月26日 08:20

NISSAN_LMP1

日産がロンドンで発表した来季からの「ル・マン24時間レース」ならびに「FIA世界耐久選手権(WEC)」参戦計画。マシンのアンベールはもう少し先になりそうだ。

 日産は2015年から「ル・マン24時間レース」に復帰し、「NISSAN GT-R」の名を冠したマシンでアウディ、ポルシェ、トヨタに挑むという。また2015年の「ル・マン24時間レース」を含んだシリーズ戦である「FIA世界耐久選手権(WEC)」にも、2台のLMP1(ル・マン・プロトタイプ1)マシンでワークスチームとして参戦する。マシンの名称は、「NISSAN GT-R」の名を冠した「NISSAN GT-R LM NISMO」を予定する。

 今回、日産のル・マン参戦発表はロンドンのブリックレーンにあるオールド・トルマン・ブリュワリーで行なわれた。ル・マン24時間レースの主催者であるACO(西部自動車クラブ)のピエール・フィヨン会長も同席するなか、日産自動車のアンディ・パーマーCPLO(Chief Planning Officer)、宮谷正一NISMO社長、ダレン・コックス:ニスモ・グローバルヘッド・オブ・ブランド&マーケティング・セールス代表が登壇した。

 今年の6月11日から開催されるル・マン24時間レースでは、日産の電動自動車の革新的な技術を紹介するため、特別枠で電動レーシングカー「NISSAN ZEOD RC」を走らせる。これは、技術的に「チャレンジする日産の企業精神の表現だ」と日産チーム。サーキットで学んだことは、「すべてロードカーに反映し、幅広いレンジの車種に技術的なイノベーションをもたらす」とも。日産にとって今回発表した来季の「WEC参戦」は、同社のスポーツマーケティングにおける新たなアプローチだ。

 2015年のWECグリッドには、日産LMP1マシンが並ぶが、ドライバーはまだ決定していない。この新型マシンのお披露目や、最初にテストコースに登場する日程、マシンの仕様の詳細については今後の発表を待ちたい。

 アンディ・パーマーCPLOは、「ただ勢いだけでは、ル・マンに行くことはできない。このチームをひと言で表現するならば、ロードカーの技術にも応用できるような革新的でエキサイティングなアプローチをする。そして勝つために走るということだ」

 新開発するマシンは、「歴史の1ページに残るようなクルマすると約束する。 ル・マンに勝つだけではなく、サーキットでの成功と市販車での成功をつなぐ役割を果たし、長年にわたって記憶に残るようなマシンになる」と続けた。(編集担当:吉田恒)