フィアット クライスラー ジャパンは、ミッドシップクーペ「アルファロメオ4C」を、7月1日より発売する。?
「アルファ ロメオ4C」は、1930年代の「アルファロメオ8C」や40年代の「アルファロメオ6C」といった名門スポーツカーの伝統を現代に体現したモデルだ。2011年のジュネーブ国際モーターショーにて初披露されたコンセプトモデルほぼそのままのスタイルで、すでにヨーロッパでは発売されている。
同社は「最高のドライビングパフォーマンスを可能にするため真に必要とされる要素のみを備え、アルファ ロメオのレーシングスピリットおよびスポーツカーとしての個性を余すところなく表現したモデル」だとしている。サイズは全長3,990mm、全幅1,870mm、全高1,185mmと現代のクルマとしては非常にコンパクトである。このサイズ感は、たとえばマツダ<7261>・ロードスターの全長3,995mm、全幅1,720mm、全高1.245mmと比べるとイメージしやすのではないだろうか。
過剰なパワーを追求するのではなく徹底した軽量化を行っており、カーボンファイバー製パッセンジャーセルとアルミニウムサブフレーム、ガラス繊維強化樹脂製のボディパネルなどの軽量素材を取り入れて1100kgという重量を実現させている。この車体に最高出力240psのエンジンを組み合わせた結果、パワーウェイトレシオは馬力当たり4kgを切っている。この数値はスーパーカーに匹敵するものである。そしてなによりもデザインがいい。
多くのスーパーカーが持つ威圧的なイメージは微塵もなく、もちろん一目で速そうとわかるのだが、どこかチャーミングでユーモラスだ。昔、こんなクルマがあったなあと考えてみて思い出した。空冷時代のポルシェ911がまさにそうであった。サイズも近いし、2ドアクーペであるところも同じだ。というと、これはアルファロメオだけではなく、ポルシェなど他のスポーツカーを含めた、古き良き伝統を現代に甦らせたクルマだと言っても過言ではないだろう。(編集担当:久保田雄城)