アルファロメオと共同で開発を進める“次期ロードスター”は?

2014年01月02日 15:40

Roadster

次期マツダ・ロードスターは小型軽量化が大目標。エンジンのダウンサイジングも進められる。写真は現行型ロードスターVSグレードRHT(リトラクタブル・ハードトップ)。

 2013年、マツダは自らが標榜する自動車の環境性能と安全性能、そして運動性能を引き上げる“SKYACTIV(スカイアクティブ)”技術を中心に訴求してきた。同時に、新型アクセラで安全思想“MAZDA PROACTIV SAFETY”、デザインコンセプト“魂動(こどう)”、新システム“MAZDA CONNECT”技術を発表。加えて、石油(ガソリン、軽油)に変わる自動車の代替エネルギーに注目した技術開発を進めている。マツダではガソリンよりオクタン価が高いという特性を持ち、高圧縮比での燃焼に適したバイオエタノール、CNG(圧縮天然ガス)に注目して研究している。「Mazda3 SKYACTIV-CNG(スカイアクティブ・シーエヌジー)」は、同社のガソリンエンジンSKYACTIV-G 2.0をベースにしたガソリンとCNGの両方の燃料で走ることができるデュアル燃料方式エンジンだ。基礎技術は完成されているので、すぐにでも公道を走ることができるはずだ。

 クルマ好きにとって気になるのは、2013年の東京モーターショー出品が見送られた2座オープンスポーツの次期ロードスターだ。既に公表されているように、アルファロメオと共通のプラットフォーム開発が進められている。そこで両者の考え方の摺り合わせが難航しているのだろうか?

 次期ロードスターの開発主眼は、初代から継承するコンパクトなボディサイズにも拘わらず、モデルチェンジの度に増えつつけた車重のダイエットだ。これまでの車重増加は排気量のアップにつながり、これ以上の車重アップ、排気量アップは“ライトウエイト・スポーツ”と呼べない領域に入ってしまう。軽量化と排気量ダウンという開発ベクトルは、そこに危機感を感じたマツダ開発陣の真っ当な見識だといえる。

 こうした背景から次期ロードスターは、軽量で愉しいハンドリング性能の小型オープンカーを目指した、初代のコンセプトに原点回帰するはず。安全装備の充実や高いボディ剛性を持たせたうえで、車量は初代ユーノス・ロードスターと同レベルの1トン未満に抑える予定だという。?同時に、主力エンジンは新型アクセラに搭載した1.5リッターSKYACTIV-G(ガソリンエンジン)をベースに開発が進められ、スポーツエンジンらしい高回転を重視したセッティングとなるはずだ。

 もしかすると、2014年春のジュネーブショーでスタディモデルが発表されるかもしれない。市販は2015年と噂されている。(編集担当:吉田恒)