【今週の展望】イベントが重なる「13日の金曜日」にご用心

2014年06月08日 20:05

 今週、6月第2週(9~13日)は5日間の取引。東京市場は前週、梅雨空を吹き飛ばすかのように444円も上昇したが、「13日の金曜日」にメジャーSQ算出日を控える今週もその勢いは続くだろうか? 12~13日には日銀の金融政策決定会合があり、12日(日本時間13日)にFIFAワールドカップ・ブラジル大会が開幕する。

 世界の株式市場の休場日は、9日にオーストラリアが「エリザベス女王の誕生日」で休場。本当の誕生日は4月21日。日本でも大正天皇の本当の誕生日から2ヵ月後にずらして祝日にしていた前例があり、世界的にみても珍しいことではないという。12日はW杯の開会式で、ブラジル・サンパウロ市がこの日を臨時の祝日に定めたのでサンパウロ市場が休場する。あの国は株取引よりもサッカーが優先か? この日はフィリピンが「独立記念日」、ロシアも「ロシアの日(独立記念日)」で休場する。

 今週の国内の経済指標は9日の消費動向調査、景気ウォチャー調査にまず注目。個人消費が消費増税後の駆け込み需要の反動減からどこまで回復しているかを確かめたい。9日は4月の国際収支、1~3月期の国内総生産(GDP)改定値、5月の消費動向調査、景気ウォッチャー調査、10日は5月のマネーストック、4月の第三次産業活動指数、5月の工作機械受注速報値、11日は4~6月期の法人企業景気予測調査、5月の国内企業物価指数、12日は4月の機械受注、5月の東京都心部オフィス空室率、13日は4月の鉱工業生産指数確報値・設備稼働率指数が、それぞれ発表される。

 10日は気象庁からエルニーニョ監視速報が発表される。6月初めの猛暑で「今年はないだろう」と思ってはいけない。11日は東京に超高層複合ビル「虎ノ門ヒルズ」が開業する。永田町の国会議事堂では党首討論が行われる。12~13日は日銀金融政策決定会合が開かれる。13日の正午頃に結果が発表され、大引け後に黒田総裁が記者会見を行う。13日は日経平均先物、同先物ミニ、日経平均オプション取引6月物の特別清算指数算出日(メジャーSQ)。15日にカタールのドーハで開かれる世界遺産委員会で「富岡製糸場」のユネスコ世界文化遺産への登録が正式に決まる予定。

 主要企業の決算発表は少ない。9日は学情<2301>、ミライアル<4238>、10日は東建コーポレーション<1766>、アスカネット<2438>、ロック・フィールド<2910>、サトウ食品<2923>、ドクターシーラボ<4924>、イハラケミカル工業<4989>、11日は東京ドーム<9681>、12日はテンポスバスターズ<2751>、TASAKI<7968>、13日はエイチーム<3662>、丸善CHIHD<3159>、メガネスーパー<3318>、稲葉製作所<3421>、菊池製作所<3444>、日東製網<3524>、フリービット<3843>、ナイガイ<8013>などが発表する。新規IPOは今週はなく、来週16日から月末までに8件予定されている。

 海外の経済指標の発表は、10日は中国の5月の生産者物価指数(PPI)、消費者物価指数(CPI)、フランス、英国の4月の鉱工業生産指数、アメリカの4月の卸売在庫・売上高、11日は英国の5月の失業率、アメリカの5月の財政収支、12日はオーストラリアの5月の失業率、フランスの4月の経常収支、5月の消費者物価指数(CPI)、ユーロ圏の4月の鉱工業生産指数、アメリカの5月の小売売上高、輸入物価、4月の企業在庫、13日は中国の5月の都市部固定資産投資、小売売上高、鉱工業生産、ドイツの5月の消費者物価指数(CPI)確報値、ユーロ圏の4月の貿易収支、アメリカの5月の生産者物価指数(PPI)、6月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値が、それぞれ発表される。