前週末13日のNYダウは41ドル高、NASDAQ総合指数は13ポイント高。NYの金先物、原油先物は続伸したが急騰とは言えず、戦時は急騰するバルチック海運指数も3日続落。ミシガン大学消費者態度指数速報値は市場予測を下回ったが、オバマ大統領が緊急記者会見で「地上軍投入はない」と表明し、イラク情勢を懸念した売りが後退。インテルの業績見通し上方修正、M&Aなどを材料に買い直された。16日朝方の為替レートはドル円が102円近辺、ユーロ円が138円近辺で、前週末と比べて少し円安に振れていた。
安倍首相は13日の記者会見で法人実効税率を数年以内に20%台に引き下げると表明。14日付の日経新聞は「成長戦略4大改革」として「法人税引き下げ」「労働時間規制の緩和」「混合診療の拡大」「農業の活性化」を挙げていた。
日経平均は48.23円安の15049.61円で始まる。TOPIXも反落スタート。午前9時台、10時台前半は下落しても大台を割ることはなかったが、10時29分についに割り込み、10時54分に14980円まで下げる。それでも11時台は15000円台に戻ってその水準をキープし、前引は15003円だった。
しかし後場は大台を割ってズルズル下げ、午後0時台のうちに14929円まで下落する。原因は急速な為替の円安。1時台はしばらく14940円台で踏ん張るが、1時40分頃から先物主導で再び下落が始まり、14900円も割り込んで1時59分に14867円の安値をつける。2時台は徐々に値を切り上げて14900円台を回復し、終値は164.55円安の14933.29円。日中値幅は189円と大きい。TOPIXは-9.29の1234.68。売買高は18億株、売買代金は1兆6370億円だった。
プラスは鉄鋼のみ。下落幅が小さい業種は精密機器、空運、卸売、石油・石炭、その他製品など。下落幅が大きい業種は不動産、ゴム製品、鉱業、倉庫、パルプ・紙、繊維などだった。
16日のNYダウは5.27ドル高。NASDAQは10ポイント高だった。NY金先物は続伸したが原油先物は小幅反落。NY連銀製造業景気指数は4年ぶりの高水準でNAHB住宅市場指数とともに市場予測を上回り、5月の鉱工業生産は4月から0.6%増加するなど経済指標は堅調。M&Aも新たに加わったが、緊迫続くイラク情勢が足を引っ張りアップダウンの末、小幅高で終えた。17日朝方の為替レートはドル円が101円後半、ユーロ円が138円台前半で、ユーロは値を戻していた。
日経平均は29.70円高の14962.99円で始まる。TOPIXもプラススタート。為替のドル円が8時台から円安方向に動いていたので午前9時10分に15000円の大台を回復し、9時12分に15022円まで上昇する。TOPIXも1240にタッチした。9時台の後半は大台を割り込んで推移するが、10時台は円安の後押しを受け大台に何度もタッチしながら水準を徐々に上げ10時59分に15026円まで上昇。ドル円は102円台に乗せた。11時台は逆に徐々に下がりながらも大台はキープし、前引は15008円だった。
後場は再開後すぐに大台割れし、14960円も割り込んだが一時的で、大台に届かないまま14980~14999円の範囲の値動きが続く。ドル円が102円を再び割って円高に振れる。日経平均はNYダウ同様、イラク情勢の行方の見守り、FOMC前の様子見で上値が重い。2時台に入ると15000円にタッチするが、そこから逆に14970円付近まで下落。大引け前に少し動き42.68円高の14975.97円で終えた。日中値幅は78円。TOPIXは+3.52の1238.20。売買高は16億株、売買代金は1兆7575億円だった。
プラス上位は水産・農林、電気・ガス、化学工業、その他製品、卸売、不動産など。マイナス下位は海運、鉱業、パルプ・紙、保険、その他金融、石油・石炭などだった。