【日経平均】15400円台まで上昇したが11円安で終える

2014年06月20日 20:11

 19日のNYダウは14ドル高で5日続伸。S&P500は史上最高値更新。NASDAQ総合指数は3ポイント下落した。FOMCが終了しイベント通過で手がかり難。新規失業保険申請件数が低下してもCB景気先行指数は市場予想を下回るなど経済指標はまだら模様。NYダウはマイナスに大きく振れる時間帯もあったが終盤上昇し小幅高で終えた。格安スマホ参入のアマゾンは2.2%下落と評価されず、アルストム買収の新提案で三菱重工<7011>・シーメンス連合への巻き返しに出たGEは1.0%上昇。エネルギー部門の一括買収は取りやめた。20日朝方の為替レートはドル円が102円近辺、ユーロ円が138円台後半で、対ドルは円高、対ユーロは円安。

 シカゴCME先物清算値は15375円。取引時間直前までFIFAワールドカップの日本対ギリシャ戦が行われ、0-0の引き分けでいまだ勝ちなし。日本国民のモヤモヤ気分を反映したかのように日経平均は1.56円安の15359.60円と小幅安でスタートした。TOPIXは1270台に乗せてプラスで始まる。日経平均は午前9時13分に12327円まで下げるが、9時台は何度もプラスにタッチし、10時台はおおむねプラス圏の15360~15380円で推移。変化したのは11時台で、15400円を突破して11時4分に15422円まで上昇。前引は15409円だった。

 後場は前引水準で始まるが、日経平均は段階的に値を切り下げる一方。午後1時台にはマイナスに落ちて15340円台まで下げた後、プラス圏の15390円付近までいったん戻しながら再びマイナスで、2時台はさらに下落。やはり3日続伸後の利益確定売りの金曜日はこうなる。日経平均は2時13分に15305円で底を打ってV字回復し、TOPIXとともに2時台後半にプラスまで戻すが、大引け直前に抑えられて11.74円安の15349.42円で3勝2敗、前週末13日終値から251.58円上昇して、5週連続のプラスで今週の取引を終えた。日中値幅は117円。TOPIXも-0.12の1268.92で日経平均とともに4日ぶりに反落した。売買高は29億株、売買代金は2兆5968億円で前日よりも多く、東京市場に売り買いの活気が戻ってきた。

 東証1部の値上がり銘柄は全体の35%の636。それに対し値下がり銘柄は57%の1040で、株価指数が高かった前引時点も値下がり銘柄が値上がり銘柄を数で上回り、主力銘柄が買われても中・小型株は終始軟調だった。33業種別騰落率は上昇16業種、下落17業種とほぼ拮抗。プラス上位業種は不動産、非鉄金属、建設、証券、ガラス・土石、ゴム製品など。マイナス下位業種は石油・石炭、水産・農林、パルプ・紙、保険、機械、小売などだった。

 日経平均採用225種は値上がり94銘柄、値下がり113銘柄。プラス寄与度1位は出遅れ銘柄物色で反発したデンソー<6902>で+3円、2位は日本ガイシ<5333>で+2円。マイナス寄与度1位は信越化学<4063>で-5円、2位は日東電工<6988>で-4円だった。

 メガバンクは三菱UFJ<8306>だけがプラスで4円高。他はみずほ<8411>3円安、三井住友FG<8316>1円安と小幅安。証券セクターは騰落率4位と引き続き好調で、野村HD<8604>は8円高、大和証券G<8601>は9円高。トヨタ<7203>は17円高、ホンダ<7267>は16円高、富士重工<7270>は3円安、マツダ<7261>は2円安だったが、日産<7201>は19円高で連日の年初来高値更新。いすゞ<7202>は旺盛なトラック需要を背景にJPモルガンが「オーバーウエート」でカバレッジを開始し24円高で年初来高値を更新していた。

 5月の白物家電出荷額は消費増税後の反動減で前年同期比5.7%減少し1年ぶりのマイナス。しかしパナソニック<6752>は基礎研究員の約半数の500名を収益部門に配転する報道もあり8円高、東芝<6502>は9円高、日立<6501>は3円高、シャープ<6753>は値動きなしだった。セイコーエプソン<6724>は、動画やゲームをシアター感覚で楽しめるメガネ型のウエアラブル端末を30日に発売すると発表し60円高で3日続伸。日本株の外国人保有比率が初めて3割を超えたという日経新聞朝刊のトップ記事では、セイコーエプソンは外国人保有比率が14.6ポイントも上昇したと紹介されていた。