【日経平均】様子見ムードで小幅マイナスが続き21円安

2014年07月03日 20:18

 6月の国内ユニクロ既存店売上高が2.6%増で8ヵ月連続増加したファーストリテイリング<9983>は40円高。セブン&アイHD<3382>は決算発表前ということで売り優勢で59円安。ジャパンネット銀行と業務資本提携の検討で基本合意したファミリーマート<8028>も85円安で終えていた。ABCマート<2670>は6月既存店売上高が前年比0.7%増で11ヵ月連続で前年実績を上回り、10円高で年初来高値を更新した。

 東京個別指導学院<4745>は、前日に親会社のベネッセコーポレーション<9783>が経営説明会の席上、5、6年後をメドに現在約200の教室を1000に増やす計画を明らかにし30円高で値上がり率6位に入った。ソフトブレーン<4779>は、グループ会社がアップルの認定を受けて「アップル・コンサルタント・ネットワーク」に参加という材料で後場急上昇し、ストップ高の50円高で年初来高値を更新して値上がり率1位。同3位には、3~5月期決算が営業利益38.2%増、純利益23.7%増で144円高のイオンファンタジー<4343>が入った。ショッピングセンター内の遊戯施設を運営する企業。一方、日本ケミコン<6997>はゴールドマンサックスがレーティングに引き下げ21円安で年初来安値を更新し値下がり率2位。2015年5月期決算の営業利益14.5%減、純利益22.9%減という見通しの宝印刷<7921>は44円安で値下がり率3位になった。

 日経平均もTOPIXも新興市場も小幅マイナスだった日。日経ジャスダック平均は0.04%、東証マザーズ指数は0.59%それぞれ下落した。元気だったのが直近IPO銘柄で、上場2日目のVOYAGE<3688>は475円高、6月上場のレアジョブ<6096>は700円高、フリークアウト<6094>は220円高、フィックスターズ<3687>は900円高。ジャスダックのデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)<4281>は、子会社がフェイスブックから広告のAPIパートナーとして認定され一時ストップ高の61円高。サイバーダイン<7779>は日本とEUが医療・介護ロボットの規格、規制を統一する方針が伝えられて1290円高だった。

 この日の主役は「原発再稼働」。後場、原子力規制委員会が九州電力<9508>川内原発1、2号機について9日にも「審査書案」を提示する方針が伝えられた。これは事実上の「再稼働合格通知」で、九州電力は84円高で値上がり率11位。同じ加圧水型タイプの原発を有する北海道電力<9509>は52円高、関西電力<9503>は52円高、四国電力<9507>は60円高。東京電力<9501>も9円高で売買高9位に入り、電力・ガスセクターは業種別騰落率トップになった。東芝<6502>はブルガリアの国営電力会社から原発を受注したと報じられ売買高3位、売買代金4位と買いを集めて12円高。メリルリンチが目標株価を引き上げたのも効いていた。原発関連銘柄の木村化工機<6378>は54円高で値上がり率4位、日本製鋼所<5631>は4円高。川内原発は早ければ10月にも再稼働のスイッチが入る見通しだという。(編集担当:寺尾淳)