【日経平均】NY大幅高で15400円台は前場だけで47円高

2014年07月02日 20:19

 1日のNYダウは一時17000ドルの大台に迫って129ドルの大幅高で史上最高値更新。NASDAQも50ポイント上昇した。前日より売買が減り、55.3のISM製造業景況指数、5月の建設支出とも市場予測を下回ったが、東京市場では反応薄だった中国PMIが好材料視され朝から買いが優勢になった。6月の新車販売は市場予測を上回り、中でも好調だったGMは3.6%上昇。ツイッターが2.6%上昇、動画配信のネットフリックスが7.3%上昇などモメンタム銘柄も堅調だった。2日朝方の為替レートはアメリカの長期金利が上昇してドル円101円台半ば、ユーロ円138円台後半で、前日よりも円安が進行した。

 取引時間前に日銀から発表されたマネタリーベースは、6月末の資金供給量が5ヵ月連続で過去最高を記録した。日銀短観の翌日に発表される「企業物価見通し」は+1.5%で3月調査と同じ。CME先物清算値は15410円。日経平均は80.03円高の15406.23円と15400円台を回復して始まった。TOPIXも上昇して1280台でスタート。午前9時14分に15444円まで上昇した後は折り返しで下落し15400円台も一時割り込む。しかしその後はおおむね15400~15420円のレンジでの小動きが続いた。前日同様に主力大型株も中・小型株も等しく買われる全面高の展開。10時30分に5月のオーストラリアの貿易統計が発表され、市場予測を大きく超える貿易赤字で豪ドルレートは下落したものの日経平均は反応薄。上海市場はマイナスでも休み明けの香港市場はプラスで始まっていた。前場はそのまま終了し前引は15404円だった。

 後場は15400円を割り込んで始まり、午後1時台には15400円台にタッチするが一時的で、その後は2時台にかけて少しずつ水準を切り下げていく。大引け直前の2時58分に15354円まで下落し結局、終値は43.77円高の15369.97円で3日続伸。日中値幅は90円だった。TOPIXは+4.70の1280.48で1280台キープ。売買高は22億株、売買代金は1兆9627億円で2兆円にわずかに及ばなかった。

 値上がり銘柄は939で全体の51%を占め、値下がり銘柄は703。値上がり業種は26、値下がり業種は7。プラス上位はゴム製品、海運、その他金融、石油・石炭、情報・通信、サービスなど。マイナス下位は鉱業、ガラス・土石、建設、金属製品、パルプ・紙、繊維などだった。

 日経平均採用225種は値上がり127銘柄、値下がり87銘柄。プラス寄与度1位はソフトバンク<9984>、2位はスズキ<7269>でともに+6円。マイナス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で-4円、2位はデンソー<6902>で-2円だった。

 メガバンクはみずほ<8411>1円高、三菱UFJ<8306>6円高、三井住友<8316>21円高と揃って上昇。麻生大臣がNISA枠の拡大に言及し、月20万円限度で年間240万円という数字が出た。最低購入価格が20万円を超える銘柄は山のようにあるが証券セクターは素直に反応し野村HD<8604>8円高、大和証券G<8601>5円高。しかし松井証券<8628>7円安。中国の上海市政府が上海特区での外国資本によるノンバンクへ投資規制をなくし設立を原則自由化すると発表し、日々浮き沈みが激しいノンバンク銘柄に好材料を提供した。アイフル<8515>は47円高で3日連続で売買高、売買代金2冠王。値上がり率は3位だった。アコム<8572>も19円高で連れ高し売買高7位、売買代金8位になっていた。

 トヨタ<7203>は40円高、ホンダ<7267>は7円高、マツダ<7261>は5円高と自動車大手は好調。6月の新車販売台数は登録車は0.7%減だったが軽自動車は1.9%増で、合計すればプラスだった。販売台数11%増のスズキは、マルチ・スズキのインド国内の販売が31%増というニュースもあり158円高で年初来高値更新。9%増のダイハツ<7262>は「ミラ・イース」の改良型を発表し1リットル35キロを記録して燃費トップの座を奪回というニュースもあり9円高。消費増税後も「軽」は引き続き好調だ。

 電機大手は日立<6501>は3円安、東芝<6502>は3円安、ソニー<6758>は16円高、パナソニック<6752>は11円安とまちまち。シャープ<6753>は、日経新聞の記事で高橋興三社長が「4~6月期は計画通り。営業利益は黒字を確保できる」と強気の発言をして売買高12位で4円高だった。NEC<6701>は売買高4位、売買代金11位になり14円高で年初来高値を更新し富士通<6702>も2円高と好調。前日発表の設備投資額見通しの内訳はソフトウェア投資の伸びが大きく、マイナンバー関連、ビッグデータ関連の代表銘柄で買いが入った。セイコーエプソン<6724>も50円高で年初来高値を更新。ダイキン<6367>はゴールドマンサックスが4~6月期の業績について好意的なレポートを出し66円高で年初来高値更新。村田製作所<6981>は東海東京調査センターがレーティング、目標株価を引き上げて115円高だった。