「冷静に見てほしい」河野談話検証反応に菅長官

2014年07月04日 12:29

 菅義偉官房長官は韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、日本政府が従軍慰安婦の強制性を認めた河野談話を検証したことについて「河野談話を検証するということで談話を傷つけようとしている。国家間の信頼に背く行為」と批判したことへの受け止めを記者団から聞かれ「大統領の反応は極めて残念と思う」と語った。

 菅官房長官は「そもそも、今回の検証は国会の要請に基づくもので、韓国においても国会の要請に基づけば行う必要があるだろうと思う」と国会要請に基づいた行為で、政府が自ら積極的に検証行為を進めたわけではない旨を強調した。

 そのうえで、菅官房長官は「河野談話作成過程の事実関係を明らかにするために、有識者による客観的な作業であったので、政府としては、今回の検証結果を冷静に見てほしい」とした。

 政府の河野談話作成過程等に関する検討チームは「慰安婦問題に関して河野談話作成過程における韓国とのやりとりを中心に、その後の後続措置であるアジア女性基金までの一連の過程について、実態の把握を行うこととした」もので「検討チームにおいては慰安婦問題の歴史的事実そのものを把握するための調査・検討は行っていない」(河野談話政府検証全文から)。当然、政府は「河野談話を見直すことはない」(菅官房長官)としている。(編集担当:森高龍二)