マツダによると7月17日午後、7年ぶりにフルモデルチェンジした新型デミオをWebで世界初公開し、山口県防府市の防府第1工場で生産を開始したと発表した。
モータースポーツなどでもこれまでさまざまな場面で登場してきたデミオ(海外名:Mazda2)は、今回の新型が7代目にあたる。また、この新型デミオは、マツダCX-5、マツダ・アテンザ(海外名:Mazda6)、マツダ・アクセラ(海外名:Mazda3)に続き、マツダが世界中で高い評価を得ているスカイアクティブ・テクノロジーと、デザインテーマ“魂動(こどう)”を全面的に採用した新世代乗用車第4弾となる。この秋に日本で正式発売後、世界各国でリリースする予定だ。
新型デミオは、これまでマツダが新世代商品で培ってきた思想や技術のすべてを、進化させつつコンパクトなボディに凝縮し詰め込んだ意欲作だ。コンパクトカーであるBセグメントの常識を超える高い機能と価値を提供するという。
すでにあらゆるメディアで報告されているように、新型デミオの最大のニュースは新型ディーゼルエンジンだ。搭載する1.5リッターディーゼルエンジンは、2.5リッターガソリンエンジン並みのトルクフルな走りと優れた燃費・環境性能を両立する新開発の小排気量クリーンディーゼルエンジン『スカイアクティブD 1.5』である。
現在、国産車で全長4m前後のコンパクトカーがディーゼルエンジンを搭載したモデルは存在しない。日本の自動車の歴史を顧みると、1983年に発表されたダイハツ・シャレードのディーゼルターボまで溯る必要がある。そのディーゼルターボは1000cc直列3気筒で55psだった。
今回、デミオに搭載する直列4気筒の「SKYACTIV-D 1.5ディーゼル」は、すでにアテンザやアクセラに搭載する「SKYACTIV-D 2.2」と同様に、十分以上のトルク特性を持ち、燃費性能や環境性能を高めている。CO2の排出量はわずか90g/km以下としており、NOx用の触媒を装備せずに欧州規制「ユーロ6」に対応している。トランスミッションはSKYACTIV-Driveの6速オートマティック。アイドリングストップのi-stopとエネルギー回生システムi-ELOOPも採用している。
同時に、新世代高効率直噴ガソリンエンジンなどをラインアップする。国内市場に向けて前述のクリーンディーゼルのほか、1.3リッターガソリンエンジン車を導入する予定だ。
もちろんドライバーの危険認知・判断をサポートする先進安全技術アイ・アクティブセンスや、新世代カーコネクティビティシステムであるマツダ・コネクトなどの最新装備も幅広く採用する。
マツダでは7月19日から全国7都市(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡)で、新型デミオの展示イベントが実施される予定だ。詳細については同社ホームページ参照のこと。(編集担当:吉田恒)