福島みずほ社民党党首は29日、奈良県奈良市内で講演し「日本でもう一回原発事故が起きたら日本は滅びると本当に心配している」と関西電力大飯原発の再稼働を認めた政府を批判するとともに「色んな見解があると思うが、命を守る観点から脱原発に向け一緒にやって頂きたい」と呼びかけた。
福島党首は福井県で原発事故が起きたら福井はもちろん、京都も滋賀も放射性物質に汚染されるとし「関西電力大飯原発を2度訪ねたが、ベント(圧力容器に取り付けられた排気弁、圧力抜きの排気ライン)がない、津波の防波堤嵩上げもこれからやるということで、ないないないの状態で、安全ですねとはとても言えない」と安全が担保できたので再稼働を認めるとした政府を批判した。
また、9月に立ち上がる原子力規制委員会の初代委員長の人選に政府が原子力委員会委員長代理を務めるなどしてきた田中俊一氏を就任させる人事案を決めていたことに対し「今の政権が原発を推進するぞと戦線布告するものだ」とし「人事の差し替えを求めているので、応援してほしい」と支持を訴えた。(編集担当:森高龍二)