南京事件 独のユダヤ人虐殺と並ぶ悲劇

2014年08月05日 06:21

 中国が旧日本軍による南京事件と従軍慰安婦をめぐる資料を「世界記憶遺産登録に」とユネスコに提出した申請内容について、菅義偉官房長官は4日、「申請書の具体的内容の精査を進めている」と語るとともに「中国に対しては申請を取り下げるよう申し入れを行っている」と語った。

 申請では南京事件について「ナチス・ドイツによるアウシュビッツ収容所でのユダヤ人虐殺、広島・長崎への原爆投下とならぶ第2次大戦中の最も恐ろしい3悲劇のひとつ」としている。

 また南京軍事法廷で30万人以上が殺されたという結論が日本政府を含め、広く受け入れられてきたなどとしている。

 従軍慰安婦についても「日本が強制連行し、慰安所を設けた事実を明らかにする歴史的価値がある」などと主張している。

 菅官房長官は日本として「適切に対応していく」考えを示した。また「日中が関係改善をしていく努力をしていく必要がある時期にあって、中国側がユネスコの場を政治的に利用し、日中関係の一時期の負の遺産をショーアップしていることは極めて遺憾であると考えている」と語った。(編集担当:森高龍二)