笹井氏死去に驚愕と野依理研理事長

2014年08月06日 08:09

 理研の野依良治理事長は5日、神戸市にある理研の発生再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長が同日死亡したことに「驚愕している」とコメント。「世界の科学界にとって、かけがえのない科学者を失ったことは痛惜の念に堪えない」と発表した。

 また「長年の先導的研究に敬意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます」と結んでいる。

 竹市雅俊センター長は「センターを運営するものとして痛恨の極み。一人の科学者の仲間としてこれ以上の悲しみはない」と氏の冥福を祈った。

 理研によると、笹井副センター長は5日午前11時3分に死去した(死亡が確認された)としている。笹井氏は勤務先のセンター隣にある研究棟4階と5階の間の踊り場で首をつっていた。病院に搬送され、死亡が確認された。

 笹井氏はSTAP細胞の論文では小保方晴子研究ユニットリーダーの執筆を指導する立場だった。データの正確性などを自ら確認することなく論文を投稿したなどと理研調査委員会から指摘され、責任が問われていた。遺書が残っていて自殺とみられている。小保方さんへの精神的影響が懸念されている。マスコミ取材も配慮が求められよう。(編集担当:森高龍二)