小野寺防衛相に説明責任 民主政権の対中発言で

2014年08月07日 07:16

 民主党の松原仁国対委員長は6日、小野寺五典防衛大臣が仙台市での講演で民主党政権時代の対中国政策について「政権交代で初めて防衛大臣になったとき、現場の指揮官から報告を受け、ここまでいろいろな形で中国に変な配慮をしていたのだなと驚いた。言ってみれば、本来しなければならない警戒・監視を緩めていた」と語ったことについて「具体的にどのようなことを指すのか、安全保障委員会の閉会中審査を開いて質していきたい」と小野寺防衛大臣の発言を問題視。小野寺防衛大臣には国会での説明責任があるとした。

 小野寺防衛大臣は中国側に危険な行為があった場合には安倍政権は外交ルートで毅然と抗議しているとしたが、反面、こうした発言には、民主党政権では毅然と抗議する場面に抗議してこなかったかの指摘にも受け取れる。

 尖閣国有化直後から中国国家海洋局所属の航空機が尖閣諸島周辺の日本領空を侵犯するなどもあり、当時(2012年12月)の野田佳彦総理は「緊張感をもって警戒監視にあたり、中国政府に厳重抗議している」と強調。危機管理を強化した経緯があった。小野寺防衛大臣が「民主政権が変な配慮をした」という内容は国民に対しても具体的な部分で説明責任がありそう。(編集担当:森高龍二)