【今週の振返り】8日の悪夢から全値戻しして539円上昇した週

2014年08月16日 20:34

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「自律反発」「円高一服」「地政学的リスク一服」で薄商いの中、連騰感なき5連騰。

 値上がり業種の上位はパルプ・紙、空運、建設、海運、情報・通信、鉱業など。下位は石油・石炭、輸送用機器など。値下がり業種は不動産、その他金融、水産・農林、非鉄金属、繊維だった。

 14日のNYダウは61ドル高。NASDAQは18ポイント上昇。韓国は利下げ、ヨーロッパの4~6月期GDPはイタリアはマイナス、フランスは横ばい、好調だったドイツもロシア経済制裁の影響が出て5四半期ぶりのマイナスで-0.2%、ユーロ圏全体は+0.2%だが物価上昇分を除けば実質0%成長で景況はふるわず、アメリカの新規失業保険申請件数も悪化した。しかしロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢について「惨劇が終わるよう全力を尽くす」と演説し国際協調を重視する姿勢を見せ、イラクのマリキ首相が退陣を表明して地政学的リスクは後退。15日朝方の為替レートはドル円が102円台半ば、ユーロ円が137円近辺で、円高は一服していた。

 日経平均は2.58円高の15317.15円で始まる。TOPIXもプラス。しかし午前9時1分に15328円まで上昇した後は急落し、15300円をあっさり割り込んで47円下げて9時14分の15281円で底を打つ。4日続伸した上に金曜日なので利益確定売りが入ってもおかしくない。その後は15300円にタッチする時間帯もあるが戻りの勢いは弱く、9時36分、15276円まで下落する一幕もあった。上海市場は序盤マイナス、香港市場は序盤プラス。前場はその後、プラスに戻るでもなく、大きく下げるわけでもなく15300円付近でもみあい、前引けは15293円だった。

 後場は下落幅を圧縮して15300円台に乗せて再開し、日経平均は2分後にプラスにタッチし、15290円付近まで下げた後に午後1時すぎまたプラスにタッチ。その後は前日終値プラスマイナス10円程度の小動きが大引けまで続き、騰落どちらに転んでもおかしくなかったが終値は3.77円高の15318.34円で5連勝、前週末8日終値から539.97円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は52円。TOPIXは+0.18の1270.68で日経平均ともども5日続伸した。売買高は15億株、売買代金は1兆3921億円で4月以来の閑散さ。

 プラス上位は海運、不動産、医薬品、金属製品、電気・ガス、陸運など。マイナス下位は鉱業、石油・石炭、水産・農林、非鉄金属、保険、ガラス・土石などだった。(編集担当:寺尾淳)