14日のNYダウは61ドル高。NASDAQは18ポイント上昇。韓国は利下げ、ヨーロッパの4~6月期GDPはイタリアはマイナス、フランスは横ばい、好調だったドイツもロシア経済制裁の影響が出て5四半期ぶりのマイナスで-0.2%、ユーロ圏全体は+0.2%だが物価上昇分を除けば実質0%成長で景況はふるわず、アメリカの新規失業保険申請件数も悪化した。しかしロシアのプーチン大統領がウクライナ情勢について「惨劇が終わるよう全力を尽くす」と演説し国際協調を重視する姿勢を見せ、イラクのマリキ首相が退陣を表明して地政学的リスクは後退。前日発表の決算が悪かったシスコシステムズは2.6%下落したが、ウォルマートは決算が不振でも前日の反動で0.5%上昇した。15日朝方の為替レートはドル円が102円台半ば、ユーロ円が137円近辺で、円高は一服していた。
CME先物清算値は15340円。69年目の終戦記念日の日経平均は2.58円高の15317.15円で始まる。TOPIXもプラス。しかし午前9時1分に15328円まで上昇した後は急落し、15300円をあっさり割り込んで47円下げて9時14分の15281円で底を打つ。4日続伸した上に金曜日なので利益確定売りが入ってもおかしくない。その後は15300円にタッチする時間帯もあるが戻りの勢いは弱く、9時36分、15276円まで下落する一幕もあった。上海市場は序盤マイナス、香港市場は序盤プラス。前場はその後、プラスに戻るでもなく、大きく下げるわけでもなく15300円付近でもみあい、前引けは15293円だった。
後場は下落幅を圧縮して15300円台に乗せて再開し、日経平均は2分後にプラスにタッチし、15290円付近まで下げた後に午後1時すぎまたプラスにタッチ。その後は前日終値プラスマイナス10円程度の小動きが大引けまで続き、騰落どちらに転んでもおかしくなかったが終値は3.77円高の15318.34円で5連勝、前週末8日終値から539.97円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は52円。TOPIXは+0.18の1270.68で日経平均ともども5日続伸した。売買高は15億株、売買代金は1兆3921億円で4月以来の閑散さ。
東証1部の値上がり銘柄は948で全体の52%を占めた。値下がり銘柄は695。33業種別騰落率は上昇16業種、下落17業種とほぼ拮抗。プラス上位は海運、不動産、医薬品、金属製品、電気・ガス、陸運など。マイナス下位は鉱業、石油・石炭、水産・農林、非鉄金属、保険、ガラス・土石などだった。
日経平均採用225種は値上がり97銘柄、値下がり109銘柄。プラス寄与度1位はアステラス製薬<4503>、2位は東京エレクトロン<8035>でともに+4円。マイナス寄与度1位はダイキン工業<6367>、2位はソフトバンク<9984>でともに-5円だった。
メガバンクはみずほ<8411>は0.1円高で三菱UFJ<8306>は4.2円安、三井住友FG<8316>は1円安とふるわない。野村HD<8604>も0.6円安。自動車大手はトヨタ<7203>は18円安、ホンダ<7267>は売買代金9位で5円高、日産<7201>は0.3円安、三菱自動車<7211>は2円高と高安まちまち。電機大手は日立<6501>は3.4円安、東芝<6502>は1.7円安、NEC<6701>は1円高、富士通<6702>は2.5円安、パナソニック<6752>は1.5円高でこちらも小幅の高安まちまち。2年間で100億円のコスト削減計画を打ち出した富士通ゼネラル<6755>は4円高だった。
ソニー<6758>は自動運転車走行中に周囲を確認する「目」になるカメラの中核部品、画像センサー参入が報じられ、売買代金5位と買われ39円高で5日続伸。感度10倍で月明かりでも風景をカラー表示できるという。世界トップシェアのイメージセンサー技術を活かし2015年量産開始、2016年に実車に搭載されシェア5割を目指す計画。関連してソニーのイメージセンサーを取り扱う電子部品商社のUKCHD<3156>が一時ストップ高の315円高で年初来高値を更新して値上がり率1位になり、UKCHDと資本業務提携を結んでいるDMP<3652>はストップ高比例配分の504円高で年初来高値を更新した。
EU諸国のGDPが悪化して景況がふるわない影響がヨーロッパで販売比率が高い銘柄に及び、ダイキン工業は売買代金8位で139円安。セイコーエプソン<6724>は50円安、オリンパス<7733>は45円安、マツダ<7261>は18円安。鉄鋼大手の新日鐵住金<5401>は売買高11位で2円高。神戸製鋼<5406>は売買高13位で1円高、JFEHD<5411>は9.5円高。セルロースナノファイバー関連の星光PMC<4963>は129円高と大幅続伸して値上がり率2位に入った。
ランキングジャックがお好きな低位建設株〃三姉妹〃の熊谷組<1861>、鉄建<1815>、三井住友建設<1821>は利益確定売りの日。熊谷組は売買高6位、売買代金15位で2円安、鉄建は売買高9位、売買代金12位で11円安、三井住友建設は売買高15位で2円安。「夏休みお試し組」の個人の手じまい売りも入った? 建機レンタル関連は、カナモト<9678>は140円高、西尾レントオール<9699>は350円高で値上がり率6位、ジェコス<9991>は135円高で同3位に入り。いずれも年初来高値を更新していた。