再生可能エネルギー風力・太陽熱・バイオマスを組み合わせた発電システムが登場

2014年08月25日 09:57

 なんと、再生可能エネルギーを風力・太陽熱・バイオマスの三つも組み合わせた発電システムが登場した。東芝<6502>と神戸製鋼所<5406>は22日、環境省の補助事業注として建設を進めていた風力・太陽熱・バイオマスを熱源とするバイナリー発電システムの実験設備を完成させ、実証試験を開始したと発表した。

 今回稼働を開始したシステムは、再生可能エネルギーである風力・太陽熱・バイオマスを熱エネルギー源として組み合わせ、沸点の低い熱媒体を加熱し、蒸発させて生成する蒸気でタービンを回すことにより発電する。自然条件の変化にかかわらず、安定した電力に加え、温水の供給を可能にするもので、発電出力は70kW。今後、2014年度末まで実証試験を行う計画だ。

 このシステムは、兵庫県が中心となって推進する「あわじ環境未来島構想」の一環として、県および地元南あわじ市の協力を得て建設した。実証試験では、南あわじ市が出資する株式会社南淡風力エネルギー開発が建設した出力1.5MWの風力発電設備の電力を使用する。

 東芝は、太陽熱集熱装置および太陽熱発電システム全体を制御するシステムの開発に加え、設備建設と試験の全体取りまとめを担当している。太陽熱集熱装置は、大型集熱器と小型集熱器で熱を回収。回収した熱はバイナリー発電および温水供給の熱源として活用する。実証試験において、小規模施設などで経済的に使える電気・熱供給源としての太陽熱集熱装置の実現性を検証する。制御システムでは、変動が大きい風力発電設備の発電出力から短期の変動電力を分離し、分離した電力を熱に変換し、熱媒体で吸収。これにより、電力系統へ接続する風力発電設備からの電力を平準・安定化する。

 神戸製鋼は、太陽熱集熱装置と木質バイオマスボイラで生成した蒸気を熱源とするバイナリー発電システムの開発を担当する。バイナリー発電システムには、補助熱源として木質ペレットと淡路島の竹のチップを燃料とするバイオマスボイラを設置。実証試験では、コンパクトかつ高効率のパッケージ型バイナリー発電装置を検証する。

 東芝と神戸製鋼は、本実証設備で得た技術をもとに、地域に密着した電気・熱エネルギー供給設備の開発を進め、災害時を考慮した地産地消のエネルギー源として活用するなど、再生可能エネルギーの利用拡大に貢献するとしている。

 今回の三つの再生エネルギーはそれぞれ単独でも特に期待されているものだ。これらを組み合わせるとは大胆な発想である。実証実験が成功することを願いたい。(編集担当:慶尾六郎)