VWポロ、先代の美点を継承する「完璧なキープコンセプト」でフルチェンジ

2014年08月28日 07:31

VW Polo

ボディサイズやエクステリアデザインなど先代を継承する新型VWポロTSIコンフォートライン・アップグレードパッケージ(249.5万円・税込)

 フォルクスワーゲン(VW)ポロは、1975年に初代モデルが欧州で発売され、これまでにグローバルで1400万台以上が販売された、VWゴルフとならぶ同社のベストセラーカー。 日本に上陸したのは1988年で、これまでに約22万台が販売された。

 なかでも2009年に上陸した先代ポロは、そのクリーンなデザインや高い品質と安全性により、「2010欧州カー・オブ・ザ・イヤー」、「ワールドカー・オブ・ザ・イヤー2010」、「2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤー インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」などを受賞し、国際的に評価が高いコンパクトカーだった。

 今回のモデルチェンジでは、コンパクトなサイズやデザインなどでキープコンセプトを貫き、ボディサイズは先代モデルから変更がない全長×全幅×全高3995×1685×1460㎜、ホイールベース2470mmと5ナンバー枠を維持。使い勝手の良いコンパクトなボディは、取り回し性に優れる。室内には大型のペットボトルを収納できるドアポケットやカップホルダーなど収納も充実。ラゲージルームは、6:4分割可倒式リヤシートバックを倒せば、最大952リッターの荷室を確保している。コンパクトなボディサイズながら高いユーティリティを実現した。

 先代ポロから導入され高い評価を得ているVWのダウンサイジングエンジン1.2リッターTSIターボエンジンは、今回新設計されて軽量コンパクトとなり、燃費も向上。最高出力は90ps(66kW)、最大トルク16.3kg.m(160Nm)を1400-3400rpmと幅広い回転域で発生する。乾式デュアルクラッチを搭載した2ペダル7速DSGとの組み合わせにより、発進からスムースで力強い加速が得られる。

 またDOHC 4バルブ化された新開発のエンジンは、アイドリングストップシステム(Start&Stop)やブレーキエネルギー回生システムにより、燃費もJC08モード22.2km/リッターと、先代比約5パーセント向上した。結果、エコカー減税の対象車となり自動車取得税80%、自動車重量税75%が軽減される。

 また、昨年6月導入のゴルフに搭載されている安全装備を投入。全車にミリ波レーダーを搭載し、前方車両を検知しながら、衝突の危険を警告・衝突の軽減や回避を行うプリクラッシュブレーキシステム「フロントアシストプラス」や二次衝突を防ぐマルチコリジョンブレーキシステム、ドライバー疲労検知システムなどを標準装備した。加えて、前方の車両との車間をレーダーで監視し、自動的に加減速を行って車間を調節する「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」、ギアをバックに入れるとモニターに車両後方視界が写し出す「リヤビューカメラ」といった上級安全装備を採用した。先代モデルと同様、定評ある高剛性ボディや6つのエアバッグ、ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム/横滑り防止装置)、エマージェンシーストップシグナルなども標準で装備されている。

 また、VWの新しいモジュール設計により開発されたインフォテインメントシステム「Composition Media」が採用された。ラジオやCD、MP3やハンズフリーフォンなど各種メディアに対応する機能が、6.5型のディスプレーでタッチスクリーン操作できる。スマートフォンのミラーリンク対応アプリが、ディスプレー上で操作可能なことも特徴だ。また、純正ナビゲーションシステムは、最新の音声認識技術「Intelligent VOICE」に対応するほか、リアルタイムな交通情報を受信して効率的なルート検索を可能にする「DSRC(ITSスポット対応システム)」を採用。最新のスマートフォンアプリに対応して、快適なドライブをサポートするという。

 今回発売する2モデルは、「ポロTSIコンフォートライン」が223.9万円、「ポロTSIコンフォートライン・アップグレードパッケージ」が、249.5万円(いずれも税込)だ。

 VWでは先代ポロ同様に、さまざまなバリエーションの導入を予定しており、「ポロ・ブルーGT」と「クロス・ポロ」を今秋以降に順次導入する。(編集担当:吉田恒)