改造内閣に野党は「辛口」

2014年09月04日 07:45

 民主党の海江田万里代表は3日発足した安倍改造内閣について「ひとことで言えば『改造したふり内閣』とネーミングしたい」と新鮮味に欠ける内閣だと辛口評価した。

 海江田代表は「留任が6人で、新たに閣僚になった方も昔の名前で出ていたような人ばかり」と指摘。女性閣僚について「5人起用されているが、問題はその中に女性の社会的な進出を否定するような考え方を持った人も何人かおられるようなので、これで女性活用と言えるのかという気がする」とした。

 また、内閣改造を見て判断するとしていた民主党の役員人事については「時期はしかるべきときに行う。大いに反面教師にさせて頂く」と意味深な発言をした。
 
 日本共産党の志位和夫委員長は「集団的自衛権、消費税大増税、原発再稼働、沖縄新基地など、国民多数の声に背く政治を無理やり押し付ける布陣だ」と痛烈に批判。「安倍政権に必要なのは、改造ではなく退陣」と対決姿勢をより鮮明にした。

 社民党の又市征治幹事長は「人選を見るとライバル封じ込めとお友達起用など、安倍首相が自らの権力基盤を維持・強化するためだけの改造のように感じられる」と改造目的が保身のためのようだとした。

 また、又市幹事長は「今回の改造で、最後は金目でしょ発言などで閣僚としての適確性を疑われた石原環境大臣、パソナ問題で味噌をつけた田村厚生労働大臣はじめ、政権の足を引っ張りかねない閣僚は一掃し、一方、塩崎厚労相や山谷拉致問題相、高市総務相ら首相に近いお友達といわれる人材やいわゆるタカ派に属する人材が積極的に起用された」とし「TPP問題の西川農相らのように論功行賞の面もぬぐえない。東日本大震災の復興が進まない中、復興相・原発事故担当相が東北出身でなくなり、現地の声が届かなくなることを懸念する」との指摘も行った。(編集担当:森高龍二)