自民党の谷垣禎一幹事長は9日、経団連(榊原定征会長)が会員企業や団体に対し政治献金の呼びかけを再開したことに対する受け止めを記者団から聞かれ「経団連からいわゆる政治献金の問題についての取りまとめのような案を、昨日まとめられた。議会制民主主義の健全な発展のためには必要なコスト、社会貢献の一環として企業もその責任を果たしていかなければならないということでこういう案を出されたのだと理解している」とした。
そのうえで、谷垣幹事長は「民主主義の根幹である政党の自立性というか、主体性というか、そういうものの確保をしていくという観点からも自発的な政治寄付の呼びかけは大変ありがたい」と財界、大企業との癒着を懸念する世論への反応には触れずに「(献金の呼びかけは)ありがたい」と評した。
また、消費税引き上げについて、記者団から「日銀の黒田総裁が消費税引き上げについて、引き上げたときのリスクには対応できるものの、引き上げなかった場合のリスクというものが甚大過ぎて、日銀としては対応できないという発言をされていたが、幹事長として党の考えは」との問いに、谷垣幹事長は「経済というのは、ある程度方向を示して、あの問題についても法律をつくってやっていくわけですから、ある程度そういうものを前提にしてみんなが動いている面があるわけですね。それをやらないということになると、かなり今までの想定と違う、不測のことが起きてくるおそれというのはないわけではない。ですから、いろいろなことをよく考えながら今後の扱いを考えていかなければいけないということだろうと思います。今、あまりその辺のことを私の立場から突っ込んだ議論をする段階ではまだない」と慎重に経済指標などをみていく姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)