民主党の海江田万里代表は経団連が会員企業や団体に対して政治献金を呼びかけることを決めたことに、9日の記者会見でも「企業に政治献金をする余裕があるなら、実質賃金が13カ月連続低下しているなか、人々の賃金に回すべき。また非正規雇用の人たちを正規の雇用にすべき」と強調し、榊原定征経団連会長の発言や姿勢を改めて批判した。
また、タイミングが悪いと強調した。しかし、タイミング以前に、企業と政治の癒着をなくすため、国民1人あたり250円の負担計算で、政党に政党交付金が出ている中で、政権政党に政治献金を促す姿勢はやはり政党交付金制度の意図にも反する、時代逆行といわれてもしかたない憂慮すべきものだ。
海江田代表は、タイミングが悪いとも述べたが、その理由に(1)安倍政権が復興財源に係る復興特別法人税の廃止をいち早く決定し(2)今月5日には経団連会長の経済財政諮問会議メンバーへの復帰決定(3)「さらにこれから税制改正が始まるが、経団連は法人税の実効税率の減税を強く求めている。そうしたタイミングでの自民党を中心とする政治献金の再開」などをあげ、献金による政権・与党と財界の距離への影響に懸念を示した。(編集担当:森高龍二)