富士フイルムHD<4901>は富山化学の「アビガン錠(ファビピラビル)」がフランスの病院でエボラ出血熱患者に初めて投与され46.5円高で年初来高値更新。日本の薬が人類を救うか? 味の素<2802>は世界有数のコメの産地タイで稲のもみ殻を使った熱電併給システムを提供すると報じられ12.5円高。バイオ燃料も人類の生活に貢献する。
イオン<8267>は3~8月中間期の営業利益が約4割減の420億円前後という業績観測記事が出て19.5円安で年初来安値更新。競争激化や天候不順による販売不振を値下げで挽回しようとして採算が悪化したという。一方、ローソン<2651>の3~8月中間期の営業利益は約1割増の400億円前後の業績観測で50円高。ホームセンターのアークランドサカモト<9842>は三菱UFJ証券がレーティングを引き下げ5円安。その同業のDCMHD<3050>は3~8月中間期の9.7%の営業増益と250万株、22億円上限の自社株買いを好感され27円高で年初来高値を更新していた。
政府が2015年度から介護報酬に職員の賃金を増やす原資を月額1万円程度加算すると報じられた。介護大手のニチイ学館<9792>は5円安だったがツクイ<2398>は27円高、メッセージ<2400>は45円高。人手不足が深刻な介護職員の待遇を改善し人材を確保するのが目的だが、増額分が賃金にそのまま反映するとは限らない。
ゲーム・コンテンツ関連ではenish<3667>の「千年の巨神」の事前登録者が7万人を突破して125円高で値上がり率15位、DeNA<2432>は新作の「ファイナルファンタジーレコードキーパー」がiPhone無料ランキングで1位になり66円高だった。
新興市場はふるわず、日経ジャスダック平均は0.05%下落、東証マザーズ指数は0.86%下落。ミクシィ<2121>は値動きなし、サイバーダイン<7779>は20円安と反落した。ネットもゲームも放送も映画も関わるソフトバンク関連会社のブロードメディア<4347>は、東証が26日に日々公表銘柄の指定を解除したのを好感され一時ストップ高の32円高と買われ年初来高値を更新した。
この日の主役は前週、ファナックが火をつけた設備投資関連と、村田製作所<6981>が火をつけた電子部品関連。ファナック自体は270円安と反落したが、FAの三菱電機<6503>は売買代金12位に入り29.5円高、キーエンス<6861>は20円高、アドバンテスト<6857>は37円高、THK<6481>は15円高でいずれも年初来高値を更新し、東京エレクトロン<8035>は60円高だった。アルプス電気<6770>はJPモルガンが目標株価を引き上げて69円高、日東電工<6988>は65円高、村田製作所は売買代金6位に入って325円高で、ともに年初来高値を更新。新型iPhoneなどスマホ向けの需要と自動車向けの需要がともに旺盛で、電子部品は現在最強のジャンルかもしれない。(編集担当:寺尾淳)