24日のNYダウは154ドル高と3日ぶりに反発し17200ドル台回復。NASDAQは46ポイント上昇した。8月の新築住宅販売件数が年率換算前月比18.0%増で50万戸の大台を超えリーマンショック前の2008年5月に並ぶ水準になったのを好感。「considerable time(相当の間)」をめぐりクリーブランド連銀のメスター総裁が「変更の必要がある」と発言したが「小物」視されたか影響なし。それより追加金融緩和を匂わせる発言を繰り返すドラギECB総裁のほうが「大物」視。アリババは3.9%上昇。アップルは0.9%下落。なお「ユダヤ新年」は日没からなのでNY市場に売買減などの影響が出るとしたら25、26日になる。25日朝方の為替レートはドル円が109円台前半、ユーロ円が139円台後半で、ドル高円安が進んでいた。
CME先物清算値は16260円。取引時間前発表の8月の企業向けサービス価格指数は前年同月比3.5%上昇で12ヵ月連続プラス。3月期決算銘柄の中間期、9月期決算銘柄の権利付き最終売買日の日経平均は159.74円高の16327.19円で、19日の終値ベースの年初来高値16321円を上回る大幅反発で始まる。TOPIXも10ポイント超の大幅上昇でスタート。序盤はもみあいで、午前9時24分に16303円の安値をつけ、9時53分に16344円の高値をつけた後、約40円幅で動く。10時台後半に上海市場も香港市場もプラスで始まると日経平均も16350円前後に水準を上げる。そして11時12分、16365円まで上昇して19日のザラ場ベースの年初来高値16364円を更新した。前引けは16364円だった。
後場は16350円台で再開するが0時台は16320円台まで下落。1時台は16350円近辺まで持ち直すがおおむね16330~16350円のレンジで小動き。2時台になると16340円台でほとんど動かなくなり「まつすぐな道でさみしい」。しかしTOPIXのほうは1340台に乗せてザラ場ベースの年初来高値を更新しながら徐々に上昇していった。終盤になると日経平均もようやく上向きに動き出し、終値は206.69円高の16374.14円の年初来高値引けで反発。日中値幅は71円と小さかった。TOPIXも+20.25の1346.43で年初来高値引け。JPX日経400も年初来高値引けだった。権利付き最終売買日で噂された「大引けで配当再投資に伴う買い」はあった模様。売買高は23億株、売買代金は2兆3317億円で、これで5日続けて2兆円を超えている。
値上がり銘柄は1483で全体の80%を占め、値下がり銘柄は265。全業種がプラスで、上位は鉱業、不動産、保険、輸送用機器、機械、小売など。下位は海運、空運、医薬品、パルプ・紙、水産・農林、繊維などだった。
日経平均採用225種は値上がり199銘柄、値下がり20銘柄。プラス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で+18円、2位はデンソー<6902>で+8円。マイナス寄与度1位は日清製粉G<2002>で-1円、2位はコナミ<9766>で-0.98円だった。
メガバンクはみずほ<8411>2.9円高、三菱UFJ<8306>9円高、三井住友FG<8316>33.5円高と揃って上昇。野村HD<8604>は7.7円高。カブドットコム証券<8703>はドイツ証券が目標株価を引き上げ28円高で値上がり率14位に入った。トヨタ<7203>は127円の大幅高で念願の年初来高値更新。ホンダ<7267>は45.5円高、マツダ<7261>は77円高。富士重工<7270>は売買代金7位に入り142.5円高で上場来高値更新。北米市場で好調なのでドル高円安のメリットを受けやすいという連想が働いていた。三菱自動車<7211>は53円高で年初来高値更新。デンソーは後場一段高で売買代金14位と買われ214円高。輸送用機器セクターは業種別騰落率4位に入っていた。
「自動車と住宅」に特化した成長戦略を進めるパナソニック<6752>は、スペインの自動車部品大手フィコサ株の5割弱を取得と報じられ17円高。投資額は200億~300億円で、フィコサが持つ画像認識技術を活かした自動運転技術の共同開発も視野。東南アジアに5年間で1000億円投資する東芝<6502>は売買高6位に入り11.4円高で年初来高値更新。ソニー<6758>は27円高で地合いに助けられ6日ぶりに反発した。配当権利落ち日の26日も続伸なら立派だが……。日立<6501>は20.4円高、シャープ<6753>は5円高。富士通<6702>はマイナスの時間帯が多かったが最後は4円高で終えた。