【日経平均】約2週間ぶりに16000円を割り込み420円安

2014年10月02日 20:17

 居酒屋「磯丸水産」のクリエイト・レストランツHD<3387>は、3~8月期の経常利益が2割程度増えて27億円で従来予想の24億円を上回り過去最高という業績観測記事が出たが6円安。4月に「つけめんTETSU」を運営するYUNARIを買収した効果も出ていた。ハイデイ日高<7611>は127円高で値上がり率8位に入り、コンビニでは冷凍ラーメンが売れ、回転寿司もラーメンを出せば業績好調。ラーメンはまさにキラーメニュー。

 オリエンタルランド<4661>は、4~9月の東京ディズニーランド、東京ディズニーシー合計の入園者数が1509.9万人で1.7%減と発表したが、前年同期が30周年イベントで史上最高の1535.9万人と良すぎたが終盤急落して335円安。長期休業した2011年度でも上半期1000万人を割っていない。エアバスと解約違約金の減額交渉中と伝えられたスカイマーク<9204>は7円高で値上がり率10位と健闘。東京個別指導学院<4745>は、3~8月中間期の最終損益見通しが赤字から3700万円の黒字に転じて22円高で値上がり率7位と逆行高していた。

 マーケットにとって臨時国会の焦点、IR推進法案(カジノ関連法案)について慎重な姿勢の公明党に対し自民党が調整に動き法案成立を目指すと報じられた。しかし別の新聞は「無理だろう」とあきらめムード。関連銘柄の日本金銭機械<6418>は91円安、オーイズミ<6428>は68円安、テックファーム<3625>は330円安、イチケン<1847>は19円安で、この地合いでは致し方なし。

 ゲーム・コンテンツ関連ではゲームソフト制作プロダクションのトーセ<4728>が8月期通期の営業利益見通しを2.71億円から3.91億円に上方修正して20円高で値上がり率11位と健闘。スマホコンテンツのロイヤリティ収入が好調という。ネットで個人写真集制作サービスを展開するアスカネット<2438>は10月末時点の株主を対象に1対4の株式分割を実施すると発表して1380円高。この銘柄は空売り規制がかかっている。新興市場は日経ジャスダック平均が1.39%、東証マザーズ指数が1.95%それぞれ下落した。

 この日の主役は「M&A」の話題。コンビニ業界ではローソン<2651>が、広島県を地盤に店舗展開するポプラ<7601>と11月末をメドに資本業務提携を結ぶことで基本合意と発表したが60円安。ポプラは37円高で値上がり率6位。ポプラの発行済株式を5%取得し商品の共同開発やサービスの共通化も行って陣営に取り込む。蛇足だがコンビニ業界再編の他の〃花嫁候補〃にはスリーエフ<7544>があり、この日は1円安と健闘。

 外食産業ではコロワイド<7616>が「かっぱ寿司」のカッパクリエイトHD<7412>をTOB、第三者割当増資引受などで買収すると報じられ、コロワイドは45円安、カッパクリエイトは東証が売買の一時停止措置をとる騒ぎになり77円高で値上がり率5位。成立すればコロワイドは外食産業で売上高4位になる。カッパクリエイトは同じ回転寿司業態の元気寿司<9828>との経営統合を白紙に戻し、居酒屋中心で業態が異なるコロワイドの傘下で再建することになる。元気寿司は101円安と元気がなかった。(編集担当:寺尾淳)