日産「e-NV200」は、世界で最も多く販売されている電気自動車「日産リーフ」に続き、同社がグローバルに販売する2車種目の量産型電気自動車(EV)である。しかも、初の商用車だ。生産工場であるスペインのバルセロナ工場で生産され、そこから輸出されて日本に届いたe-NV200は、日産追浜工場で最終的な品質チェックを行ない、10月30日より日産正規ディーラーを通じて全国で販売を開始した。
日産は10月30日、この電気自動車初の商用車EV「e-NV200」の出荷式を神奈川県・日産追浜工場で実施した。
出荷式には、「e-NV200」を初期購入した企業や自治体をはじめとする多くの関係者が参列。「e-NV200」導入の経緯や、今後のビジネスシーンでの活躍、期待が紹介された。
国内販売を担当する副社長・片桐隆夫氏は、この式典で「このクルマが今後日本中を走り回り、新しい価値をお客さまに提供し、お客さまの満足に貢献するとともに、当社が掲げているゼロ・エミッションモビリティの実現に寄与することを強く期待しております」と語った。
「e-NV200」は、多目的商用バン「NV200バネット」をベースに、日産独自の電動パワートレインを組み合わせたモデルだ。商用車やニューヨークタクシーとして利用される「NV200」の室内の広さや多用途性はオリジナルモデルを継承する。
加えてEVならではの加速性と静粛性を兼ね備えたモデルとなった。また「e-NV200」は、最大1500Wの電力を供給するパワープラグによって屋外での電源供給が可能となり、走って移動できるパワープラント(蓄電池)として、さまざまなビジネスシーンや災害救助に役立てることができる。
また、5人乗り&7人乗りのワゴンタイプを設定しているので、タクシーなどの乗用ユースとしても使えるマルチパーパスカーだ。
今回のイベントで、「e-NV200」の購入企業を日産はイベントで公表していて、日本郵便や日本通運など物流大手企業のほかに厚木市役所のような地方自治体など、ユニークな顔ぶれが並んでいる。(編集担当:吉田恒)