共産党の志位和夫委員長は2日の赤旗まつりで「北東アジアには様々な緊張や紛争の火種が存在するが、もっぱら軍事で構えたらどうなるのか」と提起し「憲法9条の精神に立った平和外交戦略を確立することこそ、今、最も大切だ」と訴えた。
この中で志位委員長は具体に紛争の平和解決のルールを定めた北東アジア規模の友好協力条約を締結する北東アジア平和協力構想の実現のほか、(1)北朝鮮問題を6か国協議で解決し、この枠組みを地域の平和と安定の枠組みに発展させる(2)領土問題の外交的解決を図り、紛争へエスカレートさせない行動規範を結ぶ(3)日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配の反省は不可欠の土台とした。
そのうえで志位委員長は「東南アジア諸国連合がつくっている東南アジア友好協力条約のような地域の平和協力の枠組みを北東アジアにも構築しよう」と呼びかけた。
また、韓国・高麗大学で日本の政党代表として初めて講演したことに触れ、「学生らからの感想に共通していたのは日本は安倍総理のことばかり。安倍政権からは韓国国民の心の傷をえぐるような悪いニュースばかり流れてくる。日本とは永久に仲良くなれないのではないかという絶望感すらあったが、北東アジア平和協力構想などに接し、今日の話を聞いて、希望を持つことができたと言ってくれたことは嬉しかった」と大学教授や学生、日韓の記者の前で語った意義を述べた。そして、北東アジア平和協力構想の実現に向け、引き続き国内外に働きかけていく決意を示した。(編集担当:森高龍二)