日本共産党の志位和夫委員長は16日、前日に行われた政府主催の全国戦没者追悼式典での安倍晋三総理のことばに「(アジア諸国への)加害の反省も、不戦の誓いも語られていない」として疑問を投げた。
志位委員長は「戦争犠牲者への真の追悼とはどういうことか。 過去の戦争が、国家権力が、おかした大きな誤りであり、多くの国民が心ならずも銃をとらされ、侵略戦争に動員された。そのことを反省し、教訓とし、不戦を誓うことこそ真の追悼ではないか」とアピールする。
安倍総理は「歳月がいかに流れても、私たちには変えてはならない道があります。今日は、その、平和への誓いを新たにする日です」と語り「世界の恒久平和に、能うる限り貢献し、万人が、心豊かに暮らせる世の中の実現に、全力を尽くしてまいります」と平和への道を、安倍総理が掲げる積極的平和主義の路線において今後も歩み続けると誓った表現は入っていたが、『不戦』という言葉は使われなかった。
また「歴史に謙虚に向き合い、その教訓を深く胸に刻みながら、今を生きる世代、そして、明日を生きる世代のために、国の未来を切り拓いてまいります」との言葉があったが、謙虚に向き合う歴史が何を指すのか、また、その教訓とは何なのか、具体に示す言葉はなかった。(編集担当:森高龍二)