発明行為まで企業行為とするのは行き過ぎ 菅元総理

2014年11月04日 09:59

 菅直人元総理は安倍内閣が職務上での発明について発明を発明者ではなく企業の発明とする制度にしていこうとしていることに対し「発明という人間の行為まで企業の行為とすることは行き過ぎ」と慎重な扱いを提起している。

 菅元総理は「職務発明については事前の契約で企業が特許出願をする権利を得ることは認められている。大企業の場合、技術開発をチームプレーで行うので、発明者との間でトラブルが起きないように最初から企業の発明と決めておきたいという意見が強く出されてきたが、発明という人間の行為まで企業の行為とすることは行き過ぎ行きで発明者に意欲を失わせることになる」と懸念する。

 菅元総理は「世界で活躍する日本人スポーツ選手が急激に増えている背景には高額の報酬が魅力になっている」とし「中村修二さんは青色発光ダイオードの発明に対して、裁判で数億円の和解金を得たが、スポーツ選手ではもっと大きな報酬を得ている日本人は多くいる。大きな発明をすればスポーツ選手の様な報酬が得られるとなれば、発明者を目指す若い人が増える事が期待できる」と、発明意欲を高めるためにも発明を発明者でなく企業の発明とする制度には否定的な考えを示した。(編集担当:森高龍二)