民主党の枝野幸男幹事長は5日午後の記者会見で、労働者派遣法改正案の中身について「厚生労働大臣は中身を十分に理解していない」と理解が十分でない中で法案審議が行われていることを批判した。
枝野幹事長は5日の衆院厚生労働委員会で塩崎恭久厚生労働大臣が「たびたび事務方のレクチャーを受けながら答弁している姿が見られた」と指摘し「大臣が中身を理解していない法案の審議を続けられるのか。労働者派遣法改悪は社会全体、分厚い中間層を壊していく重大な問題だ」と法案の重さを語り、他の野党と連携して、慎重な審議、十分な審議を求めていくとした。
また、記者団の質問に「今日の質疑のやり取りを見て、本質的な中身を理解していなかったことにがく然とした」と述べ「もしかすると(審議の中で)法案の本質的な欠陥が露呈したのかもしれないと思っている」との受け止めを示した。
消費税については「社会保障の状況から国民の皆さんに負担をお願いしなければならない状況は民自公3党の合意から変わっていない」としながらも「社会保障の充実が進んでいるとは思っていない。定数削減も進んでいない」と並行して進めるべきことができていないことを懸念。枝野幹事長は「政府の姿勢とリーマンショックに匹敵するほどの経済状況にあるのかなど、総合的に判断して行く」として、来年10月からの10%への引き上げを前提にするものの、慎重に見ていく姿勢をうかがわせた。(編集担当:森高龍二)