民主、維新、みんな、生活の4党は6日午後、「労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案」(同一労働同一賃金推進法案)を衆院に提出した。同一労働・同一賃金は派遣労働者らの労働環境を改善するうえでも労働界から強く望まれている。
法案は(1)雇用形態にかかわらず職務に応じた待遇を受けられるようにすること(2)正規労働者への転換を含め、希望する雇用形態での就労の機会が与えられるようにすること(3)労働者がキャリアプランを作り、職業を自己選択できるようにすることの3点を理念に1年以内に派遣労働者の均等待遇を実現する法制上の措置を講ずること、パート労働者、有期契約労働者などを含め職務に応じた均等待遇を確保する施策を講じることを定めている。
民主党の山井和則衆院議員は「世界の派遣労働の常識は2つ。臨時的・一時的であるということと均等待遇の義務」と語り「今回の労働者派遣法改正案(政府案)には均等待遇が入っていない。均衡の配慮があるだけ」と欠点をしてきするとともに、そのために、均等待遇の義務化にこの法案が必要との見解を示した。
山井議員は具体例として「正社員の女性の育児休暇取得比率は43%、派遣労働者では4%。賃金だけでない待遇格差をきっちりと均等にしていかねばならない」と訴えた。
維新の党の片山虎之助国会議員団政調会長は政府の労働者派遣法改正案に対し「(党の)部会の結論をまだもらっていないので、党としての結論はまだ決まっていない」としたうえで「派遣の方がいいという方も確かにいる。ただ、派遣では同一労働同一賃金、均等待遇が一つの考え」と均等待遇が担保されていることの重要性を示した。
政府が派遣法改正案が派遣労働者の処遇アップも考えたとするなら、この法案も同時に審議し、成立を図るべきだろう。(編集担当:森高龍二)