14年度上半期(4~9月)の「二輪生産累計」は264756台で、13年同期の248426台に比べ16330台(6.6%増加)となり、3年ぶりのプラスとなった。しかし「国内需要(出荷)」は197022台で、前年同期比8.5%の減少となった。そして「輸出」は9.4%増加となった。
最近、国内の二輪についてのニュースで「悪い」と「復活」両方の意見を見かける。「悪い」というのは長い不況や08年のリーマンショック、11年の東日本大震災等いろいろな要因があるのでわかる。しかし「復活」についてはどういうことか?と思う。同じように思う方も多いだろう。
14年度上半期の「販売・出荷統計」をみていくと見えてくるものがある。原付第一種(~50cc)は105725台で10.7%減少、原付第二種(51~125cc)は44872台で17.1%減少、軽二輪車(126~250cc)は25453台で2.4%増加、小型二輪車(251cc~)は20972台で17.5%増加となっている。
さらにこの5年(10~14年)の上半期(4~9月)について見ていくと原付第二種以上は着実に伸びているというのがわかる。10年度上半期の原付第二種以上は71307台(全体192618台)、14年度上半期の原付第二種以上は91297台(全体197022台)である。特に軽二輪車(126~250cc)については14605台の10年と比べると14年は25453台とかなり伸びている。
それでも90年代半ばと比べるとまだ半分ほどしか復活していないが「右肩上がり」とか「復活の兆し」と言ってもいいと思う。
しかし残念なことに原付第一種(~50cc)については毎年1万台前後減っている。
一時期、ホンダ<7267>は「原二生活」、カワサキ<7012>は「イチニイゴ」と原付第二種需要の掘り起しに力を入れていたことがある。最近ではヤマハ<7272>から「トリシティ」と呼ばれる前2輪/後1輪の三輪の原付第二種も登場した。
これまで日常の足で原付第一種を使っていたライダーが原付第二種へステップアップしたり、自動車免許のおまけで乗っていたライダーは駐車禁止の取り締まり強化に怯え止めてしまったりというのがあると思う。いつもお世話になっている二輪販売店の店長は「原付は全然(売れない)だ」と言っていた。
原付第二種(51~125cc)や軽二輪車(126~250cc)は2年毎の車検や登録時の車庫証明が必要ないので買いやすく、ハイブリッドカーより燃費が良いので普段の移動手段としてとてもオススメだ。(編集担当:久保田雄城)