子どもの教育や老後に備えるため、毎月コツコツと貯金している人は多いだろう。日本では主に妻が財布を預かる家庭が多い。一方の夫は、家計に無関心で、「我が家の貯蓄額」を全く知らないケースも多いようだ。ソフトブレーン・フィールド株式会社が、全国の既婚女性を対象に行った調査では、貯蓄額を「夫が把握していない」との回答が約6割に上った。
調査は今年10月、全国の主婦を中心とする既婚女性1039人(平均年齢44歳)を対象に実施。貯蓄の使い道について聞いたところ、1位は「老後の資金」で62.9%、2位は「子供の教育費」で55.0%、3位は「緊急・災害時のため」で30.8%だった。
貯蓄の使い道として最多となった「老後の資金」について、準備しておきたい(準備した)金額を尋ねたところ、「500万円未満」が11.7%、「500万~1000万円未満」が23.4%、「1000万円~2000万円未満」が30.1%、「2000万円~5000万円未満」が26.7%、「5000万円以上」が8.1%で、「1000万円以上は用意したい」と考えている主婦が6割強を占めた。
貯蓄額を「夫が把握しているかどうか」尋ねたところ、夫が貯蓄額を「知っている」との回答は41.6%、「貯めていることは知っているが金額は知らない」が36.2%、「知らない」が22.2%となった。6割弱の夫は、貯蓄額を把握していないようだ。家計は妻に任せきりの人も多いのかもしれない。
老後の蓄えの準備状況については、「準備していないが、今後する予定」が60.5%と最も多く、次いで「準備している(準備した)」が37.2%、「準備しておらず、今後もする予定はない」は2.2%にとどまった。
回答者からは、「結婚を機に2人で保険(生命保険・医療保険)の見直しを行いました。掛け捨てではなく、貯蓄もできる商品を選択しました。日々の貯金に加え運用していきます(30代女性)」と、夫婦で協力しあっている様子や、「現在は住宅ローンと子供の教育費を貯蓄しているので、老後の資金まで手が回りません。こちらのめどがたった時点で、資産運用を検討します(40代女性)」というように、まずは子供の教育費といった意見も目立った。(編集担当:北条かや)