前週末14日のNYダウは18ドル安と反落。NASDAQ総合指数は8.40ポイント続伸した。注目されていた小売売上高、ミシガン大学消費者景況感指数はともに市場予想を上回り個人消費の不安が後退。そのため序盤は堅調だったが、週末でもあり利益確定売りに徐々に崩された。17日朝方の為替レートはドル円が116円台後半、ユーロ円が146円台前半で、円安の勢いは止まらない。
取引時間前に7~9月期国内総生産(GDP)一次速報値が発表された。年率換算プラス2.1%の市場予測に対しマイナス1.6%で2四半期連続減少した。これで消費増税先送り、衆院解散・総選挙は決定的で円が売られドル円は117円にタッチした。
日経平均は109.45円安の17381.38円で始まる。TOPIXもマイナス。GDPマイナスはネガティブサプライズで景気後退懸念がだんだん大きくなり、利益確定売りを誘って午前9時台は17200円近辺までジリジリ安。10時台には17200円を割り込む。11時台になると円高が急速に進みドル円が116円を割ってしまい、日経平均も17100円を守れず一時17000円割れ。前引けは17037円だった。
後場は17047円で始まり、午後0時台は持ち直しそうな兆しもあったが、2時頃までは17100円前後の水準でもみあい。為替のドル円は115円台後半でくすぶる。2時台になると17000円そこそこの水準まで下がって小動きするが、終盤に先物主導で再び17000円を割り込んで2時48分には16907円まで下落。終値は517.03円安の16973.80円と5日ぶりの大幅反落。3日間保った終値17000円台を割り、下落幅は2月4日の610.66円安以来今年2番目の記録。日中値幅も502円あった。TOPIXも-34.28の1366.13と反落。売買高は28億株、売買代金は2兆8601億円だった。
プラスのセクターは繊維。マイナスのセクターで下落幅が小さかったのは銀行、水産・農林、海運、鉱業、卸売など。下落幅が大きかったのはその他金融、保険、電気・ガス、ガラス・土石、陸運、建設など。
週明け17日のNYダウは14日終値をはさんでもみ合った末に13ドル高と反発したがNASDAQは6日ぶりに17ポイント反落した。東京市場の「GDPショック」の影響は地球を周回するほどではなく、ドラギECB総裁が追加緩和に言及しヨーロッパ市場は堅調、アメリカの年末商戦期待も底堅い。18日朝方の為替レートはドル円が116円台後半、ユーロ円が145円台前半で、為替市場でもGDPショックが修復されていた。
日経平均は215.04円高の17188.84円と前日の下げ幅を4割戻し17100円台を回復して始まる。TOPIXもプラスで1380台乗せ。開始直後に17200円をあっさり突破した後、序盤は順調な右肩上がりで午前9時35分に17300円にもタッチ。10時台は何度か17300円にタッチするが、11時台は17200円台前半まで水準を下げ前引けは17258円だった。
後場は17300円に接近して再開する。1時台までは17200円台後半で小動きするが、2時頃から17300円を突破して2時37分には17356円の高値をつける。TOPIXも1390台に安定的に乗せた。為替のドル円も116円台後半で安定的に推移する。終盤も波風立つことなく17300円台を保ち大引け。終値は370.26円高の17344.06円と反発し、前日下落分の約7割戻しで終えた。日中値幅は170円。TOPIXは+28.75の1394.88で前日下落分を約84%も戻していた。売買高は25億株、売買代金は2兆5331億円だった。
全セクターがプラスで、上位は水産・農林、繊維、その他製品、機械、化学工業、陸運など。下位は石油・石炭、不動産、海運、鉄鋼、卸売、証券など。
18日のNYダウは40ドル高、NASDAQは31ポイント上昇。東京市場反発に続きドイツのZEW景況感指数が改善してヨーロッパ市場も堅調で、その流れに乗り取引時間中の史上最高値を更新した。NAHB住宅市場指数が市場予測を上回ったことも景気先行き懸念を払拭。19日朝方の為替レートはドル円が117円台近辺、ユーロ円が146円台半ばで、円安が進行した。
安倍首相は前夜の記者会見で、消費税率10%への引き上げを2017年4月1日まで延期し、21日に衆議院を解散し総選挙で国民に信を問うと表明。日経平均は40.25円高の17384.31円と上昇して始まる。TOPIXもプラスで開始直後1400台に乗せた。すぐに17400円を突破し、午前9時19分に17472円まで上昇する。その間、円安が進行してドル円は117円台にしっかり乗せていた。9時台は17400円台を保っていたが、10時の時報とともに急落し10時10分にマイナス圏の17343円まで下げる。その後は17400円にタッチする時間もあったが、11時台は再び前日終値近辺まで下げマイナスにタッチ。前引けは17347円だった。
日銀会合の結果は、10月31日発表の金融緩和政策には修正なく継続し、景気判断も据え置き。後場はわずかなマイナスで再開するが、たちまち17300円を割って午後0時32分に17283円まで下落。しかしすぐに前日終値付近まで戻し、1時台には17400円にもタッチ。日経平均は2時台前半に一時マイナスになった後プラスに戻す。終盤は大きく下げマイナスになり17300円台も危うくなるなど日経平均は先物主導で軟調が続いた。しかしTOPIXはほとんどの時間はプラスで推移。大引け前の2時58分に17280円の最安値をつけ、終値は55.31円安の17288.75円と反落。日中値幅は192円。TOPIXは+1.66の1396.54で「NTねじれ現象」が出現。売買高は27億株、売買代金は2兆5939億円だった。
プラス上位は保険、証券、空運、ゴム製品、建設、海運など。マイナス下位は精密機器、小売、水産・農林、鉱業、倉庫、情報・通信など。