維新の党の橋下徹共同代表(大阪市長)と松井一郎幹事長(大阪府知事)が揃って、12月2日公示、14日投開票で行われる衆院選挙に出ない意向を表明した。大阪都構想推進を重視しているためとみられ、来年の統一地方選に傾注するものとみられる。
また維新の党国会議員団の片山虎之助政調会長は今月12日の記者会見で「国会に出てもらったら良いと思うし、橋本共同代表が(総選挙に)出るならインパクトはあるが、大阪都構想に区切りをつけなくてはいけないでしょ。環境が許すかどうか」と今の状況では出馬は厳しいのではとの見方を示していた。
出馬を検討した背景には維新の党が前回の選挙で大阪都構想に協力してもらうため、公明党の候補がいる大阪、兵庫の6選挙区に候補を立てなかったものの、都構想の協定書議案で議論の進め方に違いがあるなどとして公明党から協力を得られず、府議会、市議会ともに否決となったいきさつがある。
こうした背景から出馬検討との報道には大阪都構想をめぐる地元公明党へのけん制や維新の党に注目を集める狙いがあるのでは、との見方も当初からあった。(編集担当:森高龍二)