政府は25日の月例経済報告関係閣僚会議で経済の基調判断について「個人消費などに弱さがみられるが、緩やかな回復基調が続いている。消費者物価はこのところ横ばい」とした。
先行きについては「当面、弱さは残るものの、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待される」とまとめた。
緩やかに回復することが期待されるとする一方で「消費者マインドの低下や海外景気の下振れなど、日本の景気を下押しするリスクに留意が必要」ともしている。
経済報告は個人消費について「持ち直しの動きが続くがこのところ足踏み」とし、自動車販売は底堅く推移、百貨店売上は持ち直し、家電は持ち直しの動きが緩やかになったとしている。
外食はおおむね横ばい推移、住宅建設はこのところ下げ止まりの兆し、公共投資は総じて堅調。総雇用者所得は名目・実質ともに底堅い動き、一方、新規求人は減少傾向に。有効求人倍率の上昇には一服感。消費者物価はこのところ横ばい、ガソリン・電気・生鮮食品は高止まり。外需は「輸出は横ばい、輸入はおおむね横ばい、2014年度上半期の経常収支は黒字に転化」などと報告。
また、アメリカ経済については景気回復、アジア経済は中国の景気の拡大テンポが緩やかに、ヨーロッパについては景気持ち直しの動きが続いているとした。
政府は今後の取り組みとして「震災からの復興を加速させるとともに、デフレからの脱却を確実なものにし、経済再生と財政再建を同時に実現していく。産業競争力会議や政労使会議を通して好調な企業収益を設備投資や賃上げ、雇用環境の改善につなげ、地域経済を含めた経済の好循環の拡大を実現する」とした。また「日銀に2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現することを期待する」としている。(編集担当:森高龍二)