【日経平均】18000円タッチ後はマイナスにもなり15円高

2014年12月08日 20:19

 太平洋セメント<5233>は大和証券がレーティングを引き上げ5円高。鉄鋼メーカーの粗鋼生産が回復してメリットを受けるのが工業炉を生産する中外炉工業<1964>。4~9月中間期決算は営業赤字、経常赤字とボロボロだったが、受注が好調でV字回復が期待できるといちよし経研がレーティングを引き上げ36円高で年初来高値を更新し値上がり率2位に入った。

 ゴム製品セクターは業種別騰落率トップで、ブリヂストン<5108>は81円高で年初来高値更新、住友ゴム<5110>は16円高で年初来高値更新。日東製網<3524>は5~10月期の営業利益が4.9%減の3.56億円と発表し3円安。通期の営業利益見通しは据え置き。臨床検査のみらかHD<4544>は215万株、100億円上限の自社株買いを発表し225円高。取得した株式は全て消却する。

 伊藤忠商事<8001>は共同事業会社を設立し、約150億円を投資して岡山市に3.7万KWのメガソーラーを建設し2016年中の稼働を目指すと報じられたが8円安。発電全量の売電先の中国電力<9504>は27円安。前場ザラ場中、ローソン<2651>がポプラ<7601>の株式の5%を取得する資本・業務提携を締結したと発表。ローソンは30円安だったがポプラは一時ストップ高の26円高。コンビニ業界の再編がまた進む。7月にジャスダックに上場した居酒屋の鳥貴族<3193>は、1月31日時点の株主を対象に1対2の株式分割を実施すると発表し80円高。

 海運セクターの売買が盛んで、日本郵船<9101>は1円安だったが商船三井<9104>は売買高15位で1円高、川崎汽船<9107>は同14位で1円高で年初来高値更新。第一中央汽船<9132>は同9位で1円高。

 エイチ・アイ・エス<9603>は前週末5日に10月期本決算を発表し、売上高は9%増の5232億円、営業利益は34%増の159億円で4年連続で最高益を更新、純利益は2%増の90億円で245円高で値上がり率5位。旅行事業は国内が好調で東南アジアも拡大し30%の営業増益。長崎県のハウステンボスも訪日外国人客の人気を呼んで入場者数が伸び営業利益が54%増。今期の業績見通しは売上高が11%増の5797億円、営業利益が22%増の194億円で5年連続最高益更新、純利益が17%増の106億円。年間配当は4円増配して22円を見込む。14日投開票の総選挙の選挙戦たけなわ。選挙関連銘柄の電通は220円高で年初来高値を更新し7日続伸。5日発表の11月の単体月次売上高1.2%増が材料。年が明ければ統一地方選挙もある。

 ゲーム・コンテンツ関連では、オルトプラス<3672>がストップ高の150円高で値上がり率1位。開発したバンダイナムコHD<7832>の冒険ファンタジーRPG「サモンナイト・メモリーズ」が今月配信予定で期待を集めた。バンナムHDは8円安。グリー<3632>は18日上場のgumi<3903>株の売却益で特別利益を計上し今期の純利益が上振れする見込みと発表したが3円安。gumiは今年最後の大物IPOと注目度大。前週末5日に「海外展開に関する発表を行う」と予告して株価が上がったガンホー<3765>だが、中国のテンセント社と提携し夏にも「パズドラ」の中国での配信開始という内容で32円安。中国のゲーム文化に対応した操作方法やストーリーにカスタマイズするという。

 新興市場は軟調で、日経ジャスダック平均は0.23%下落。東証マザーズ指数は安値引けで2.50%の大幅下落だった。特に直近IPO銘柄は大きく下落し、FFRI<3692>は一時ストップ安の630円安、SHIFT<3697>はストップ安の1000円安で年初来安値更新、CRI・ミドルウェア<3698>はストップ安の3000円安で年初来安値更新。11日から28銘柄が上場する「新規IPOカーニバル」を控えて手じまい売りが盛んだった模様。DDS<3782>はアメリカのセキュリティ関連企業ノックノックラブズと資本・業務提携を結びストップ高比例配分の100円高だった。

 この日の陰の主役は証券取引等監視委員会(日本版SEC)。不正取引摘発が功を奏して5日に金融庁から「懲らしめてやりなさい」と課徴金支払命令が続々と出た。日東電工<6988>の日経平均採用をめぐる相場操縦で香港のアレイオン・アセットマネジメントに4億3074万円、日立<6501>がTOBで完全子会社化した日立メディコ(上場廃止)をめぐるインサイダー取引で個人に44万円、田中化学研究所<4080>をめぐるインサイダー取引で個人2名に計118万円、伊勢化学工業<4107>をめぐる相場操縦で個人に105万円、チムニー<3178>をめぐるインサイダー取引で個人に44万円。これにて一件落着で、利用されただけの日東電工は90円高で年初来高値更新、日立も0.7円高で年初来高値更新、田中化学は値動きなし、伊勢化学は17円高、チムニーは26円安。組織的な悪事から「つい出来心で……」までさまざまだが、天網恢々疎にして漏らさず。(編集担当:寺尾淳)