衆院議員の3分の2を超える与党に支えられることとなった安倍晋三総理は、自民党総裁としての会見で「自民党は291議席と言う数(を得た)、この責任の重さを私たちは噛みしめなければならないと思う」とし「公明党の山口那津男代表と連立合意に署名をした。引き続き自民党・公明党の強力な連立与党の下で政策を前にしっかりと進めていく」と語った。
また総理としては「三本の矢の経済政策をさらに強く大胆に実施していく。明日(16日)政労使会議を開催し、経済界に対し来年の賃上げに向けた要請を行いたい」とした。
また「選挙で全国津々浦々をめぐり、物価が上がって大変だという生活者の声や原材料が上がって困っているという中小・小規模事業者の方々からの声があった。こうした声に対して、きめ細かく対応することによって個人消費をテコ入れし、地方経済を底上げしていかねばならない」とし「年内に経済対策を取りまとめる」考えを示した。
安倍総理は「経済だけではない」とし「東日本大震災からの復興も、教育の再生についても、外交・安全保障の立て直しも道半ば。しかし、この道しかない。選挙戦を通じて、こう訴えてまいりました」と外交・安保も訴えたと語った。
街頭演説では安保・外交についてはさらっと触れた程度で演説時間全体の10分の1あったかどうかも疑問だが、触れたことは確かで、記者が聞いたのは「日本人の命を守り、領土や美しい海を守るために来年、きっちりと(安保)法制度を行っていく」と訴えた程度。アベノミクスや子育て支援、奨学金制度の充実はかなり時間を割いていたが、教育再生の部分とは違った感も受ける。
とはいえ、安倍総理は早速、選挙戦を通じて、安保・外交についても、教育再生についても「この道しかない」と訴え、国民に信を問うてきたと発信する狙いがあるようだ。教育再生には道徳の教科化も入っていると理解すべき。「今回国民の皆様から頂いた力強いご支援を胸に刻み、国民の皆様とともにこの道をぶれることなくしっかりとまっすぐに進んでいく」と政策遂行へ意欲を示した。(編集担当:森高龍二)