自主憲法制定への環境づくりに意欲 安倍総理

2014年12月25日 08:34

 第88特別国会が24日召集され、首相指名選挙で安倍晋三自民党総裁が第97代首相に選出された。安倍総理は第3次安倍内閣組閣後の記者会見で「21世紀に相応しい憲法を国民みんなで考えていくことが、新しい日本を切り拓いていくことにつながっていく」と自主憲法制定への環境づくりに強い意欲を示した。

 組閣では安倍首相は政治とカネの問題が取り沙汰されていた江渡聡徳防衛大臣が国会運営をスムーズに行うためとして再任辞退したのを受け、後任に中谷元(げん)元防衛庁長官を起用した。このほかの閣僚は全員再任用した。来年度の予算編成などスムーズに進めたい考えもあった。

 また安倍総理は15年間続いたデフレ経済からの脱却、強い経済を取り戻す今は「道半ば」と位置づけ、岩盤規制を打ち破る規制改革などを強力に推進し、アベノミクス第3の矢を実効性のあるものにして、経済再生、経済の好循環の恩恵を全国津々浦々にまで届くようにしていきたい考えを強調した。

 岩盤規制では選挙関係でもこれまで自民党とのつながりが特に強い農業分野、特に農協改革(中央会制度など)にどこまで手を入れられるかが安倍内閣の本気度を図るバロメーターになりそう。

 また、立党からの悲願でもある憲法改正、自民党の視点からは自主憲法制定に向けた環境づくりへ第3次安倍内閣の下で、次期、参議院選挙での与党3分の2の議席獲得へ動き始めることとなる。安倍総理は「21世紀に相応しい憲法を国民みんなで考えていくことが、新しい日本を切り拓いていくことにつながっていく」と自主憲法制定への意欲を前面に出すとともに、その環境づくりをすすめる思いを強く滲ませた。(編集担当:森高龍二)