21世紀になって以後、国内の自動車メーカーとして“国内”で、ほとんど話題に上らないブランドになってしまった三菱自動車。そのMITSUBISHIが、1990年代にスバル・インプレッサとともにWRC(世界ラリー選手権)で“JAPAN WR CAR”を世界にアピールした「ランサー・エボリューション」、そのファイナルモデル「ランエボX」が今夏限定発売されるようだ。
三菱は2014年7月にランサー・エボリューションXのTC-SSTモデルの販売を2014年度(3月)いっぱいで終了する旨のアナウンスを行なった。RSモデルはすでに販売終了となっており、TC-SSTモデルの生産予定台数は1035台。残りは僅かだと伝えられる。あとは、地味なGSRの5速マニュアル車だけとなる。
そのランエボの最終モデル「ランサー・エボリューションX ファイナルコンセプト」モデルが、千葉・幕張メッセで1月9日に開幕する東京オートサロンに出品する。これが、今夏発売予定の限定モデルだ。この最終モデルのコンセプトカーの反響を見て、本物の「ファイナルモデル」を生産、台数限定のうえで、今夏の販売を決定するというのが、三菱の考え方のようなのだ。
ランエボX ファイナルコンセプトが搭載するパワーユニット4B11型直列4気筒2リッターエンジンはHKS製タービンを用いたターボの過給を受けて最高出力480psに達する。当然だが、吸排気系、冷却系にも手が入り、ECUの変更も行なわれている。最大トルクについては発表がないが、50.0kg.mオーバーは間違いないはず。
足回りもHKSの手が入り同ブランドの車高調整式サスペンション「HIPERMAX 4 SP」を装着。ホイールは19インチのRAYS製鍛造ワンピース「VOLG RACING G25」、組み合わせるタイヤはヨコハマADVAN「NEOVA AD8R」となる。
ボディカラーは艶消し「マットブラック」で、ルーフとリアスポイラーのみグロスブラックと迫力満点。インテリアも専用シートなどで差別化する。夏の発売計画は、あくまで「オートサロンの反響いかん」なのだ。(編集担当:吉田恒)