29日の日経平均は反落。クリスマス明けのNYダウは4営業日連続で史上最高値を更新。臨時閣議で3.5兆円規模の経済対策が閣議決定され、2015年度税制改正の大枠も固まって95円高の17914円で始まったが、それを高値に17900円をあっさり割り込む。11時台にズルズル押し下げられ前引けは17850円。後場はマイナスで再開し1時頃から先物売り勢力による「ゲリラ急落」。先物主導で17700円も17600円もやすやすと突破され17525円でようやくストップした。シエラレオネから帰国した30代の男性にエボラ出血熱の疑いがあり検査中というニュースが引き金。下げ止まって回復しても弱々しく1時台は17600円台半ば止まり。2時台は為替の円安反転に伴って下げ幅を圧縮し17700円台に乗せる。終盤はTOPIXは一時プラスにタッチし日経平均も17800円に接近するがプラス圏には及ばなかった。
日経平均終値は89.12円安の17729.84円。TOPIX終値は-2.83の1424.67。売買高は19億株、売買代金は1兆7966億円で欧米のクリスマス休暇が明けても薄商い。値上がり銘柄数は1090で値下がり銘柄数646より多かったが、10業種が上昇し23業種が下落。プラス上位は水産・農林、電気・ガス、小売、建設、陸運、保険など。マイナス下位は石油・石炭、不動産、鉱業、パルプ・紙、金属製品、ゴム製品などだった。
大納会の30日の日経平均は大幅続落。ギリシャ問題は解散・総選挙が本決まりになり区切りがついてヨーロッパ市場は上昇。NY市場は薄商いで小動き。前場は小幅安で始まり17700円、17600円を割り込み10時3分には17568円と安値を更新。前引けは17610円で踏みとどまったが、後場は17600円をはさんだもみあいから17500円台前半まで水準が切り下がり、1時35分に17511円の安値をつける。2時前からいったん17500円台後半まで上昇するが、終盤は17500円も割ってしまい最後は安値引けという大納会だった。
日経平均終値は279.07円安の17450.77円と続落。TOPIX終値は-17.16の1407.51でこれも安値引けで続落した。売買高は16億株、売買代金は1兆6172億円で最後まで薄商い。値上がり銘柄数は461。値下がり銘柄数は1261。TOPIX33業種別騰落率は2業種が上昇し31業種が下落。プラスのセクターは繊維、空運。マイナスのセクターで下落幅が小さいのは鉱業、石油・石炭、パルプ・紙、ゴム製品など。下落幅が大きいのは精密機器、証券、電気機器、電気・ガス、化学工業、保険などだった。
2連敗、前週末26日終値から368.19円下落して12月最終週29、30日の取引を終了。12月の月間騰落は大納会の最後の1分間でマイナスに転落して9.08円安。それでも2014年の年間騰落は昨年の大納会終値から1159.46円の上昇だった。
5日の大発会の日経平均は3日続落した。年末年始のアメリカ市場が原油安を受けて下落したのを嫌気し、前場は序盤から安値を更新する展開。しかし小型株に買いが入って何とか大崩れせず持ちこたえた。後場は上海市場が堅調にスタートしたことと日銀のETF買い入れに期待する思惑も加わり、日経平均先物にまとまった買いが入ってプラスに転じたが、そこからさらに上値を追えるだけの材料もエネルギーも乏しく、息切れしたように大型株が下落していき徐々に上げ幅を圧縮。終盤にはマイナスまで落ちて、そのまま小幅安で終了した。
日経平均終値は42.06円安の17408.71円。TOPIX終値は-6.42の1401.09。売買高は20億株、売買代金は1兆9064億円で2兆円に届かなかった。値上がり銘柄数は931、値下がり銘柄数は807。空運、医薬品、精密、金属、サービス、化学の6業種が上昇。鉱業、食料品、証券、その他金融、銀行、その他製品、ゴムなど27業種が下落した。
6日の日経平均は4日続落し、下落幅は500円を超えた。欧米の株安、円高の進行、長期金利の低下(債券高)のトリプルパンチで17000円の大台を割り込んだ。欧米市場は原油先物市場の下落に加えてギリシャのユーロ圏離脱問題も浮上して軒並み安。それに呼応して東京市場も序盤から大幅安になり、12月17日以来3週間ぶりに17000円を下回る。軟調な地合いは後場も続き、ジリジリと値を切り下げる展開。リスクオフで日本円、日本国債が買われ、為替のドル円レートは一時118円台まで円高が進行し、債券市場では長期金利(10年物国債利回り)が一時、過去最低の0.285%まで下落した。それを受けて日経平均は525円安まで売り込まれる全面安で引けた。
日経平均終値は525.52円安の16883.19円。TOPIX終値は-39.95の1361.14。売買高は26億株、売買代金は2兆5258億円と2兆円台を回復した。値上がり銘柄数は69、値下がり銘柄数は1771。33業種別騰落率は全業種がマイナスで、その下位は鉱業、保険、ガラス・土石、その他金融、金属製品、紙パルプ、非鉄金属などだった。
7日の日経平均は5日ぶりに反発したがTOPIX終値はマイナスだった。外部環境は原油安もギリシャ情勢もあまり変化なくNYダウも下落したが、東京市場はリスクオフによる大幅下落で値頃感が出て押し目買いを誘い、前場は小幅プラスの底堅い展開が続く。先物も売り方の買い戻しが出ていた。しかし後場は買いが続かず一転、弱含みの展開になり、日経平均はマイナスになる時間帯のほうが多くて方向感に乏しい。それでも大引けでは2円高のわずかなプラスに。しかしながら時価総額が大きい金融関連銘柄が過去最低水準の長期金利を嫌気し、石油関連銘柄が止まらない原油先物下落を嫌気して、ともにリスクオフで引き続き軟調だったために、TOPIXは終値でプラスになれなかった。
日経平均終値は2.14円高の16885.33円、TOPIX終値は-1.34の1359.80。売買高は22億株、売買代金は2兆1434億円。値上がり銘柄数は690、値下がり銘柄数は1003。高安まちまちで、業種別では繊維、ゴム製品、輸送用機器、海運、水産、医薬品、化学など13業種が上昇し、その他金融、銀行、鉱業、パルプ・紙、石油・石炭、電気・ガス、陸運など20業種が下落した。
8日の日経平均は大幅続伸。ギリシャ不安に代わって1月22日のECB(欧州中央銀行)理事会で追加緩和が決まる期待が盛り上がりヨーロッパ市場が堅調。イスラム過激派によるパリの新聞社に対するテロ事件が発生し12人が犠牲になったが反応薄だった。NYダウも原油先物価格の下げ止まりに加えADP雇用リポートが市場予測を上回って212ドル高と大きく回復。外部環境の好転を背景に日経平均も大幅高で始まり、前場はジリジリと値を切り上げる展開。為替のドル円レートも円安に振れ、後場には一時300円を超える上昇をみせる場面もあった。終盤は翌9日のマイナーSQ、アメリカの雇用統計発表を控えた見送りムードも台頭したが、高値もみあいのまま大引けに。
日経平均終値は281.77円高の17167.10円。TOPIX終値は+17.87の1377.67で6日ぶりに反発した。売買高は24億株、売買代金は2兆2004億円。値上がり銘柄数は1445、値下がり銘柄数は296。業種別騰落率のマイナスは石油・石炭1業種のみで、32業種がプラス。上位は海運、空運、医薬品、ゴム製品、陸運などだった。
マイナーSQ算出日の9日の日経平均は3日続伸。欧米市場はリスクオフの波が去って大幅続伸し東京市場も序盤から堅調で、SQ値は17341.88円と高めに出たが、それ以前にSQ値を上回っていたので「まぼろしのSQ」にはならず。しかしその後はアメリカの雇用統計発表待ち、利益確定売りの金曜日でしかも3連休前、為替レートがやや円高に動いたといった事情が相まって伸び悩み、後場は高く再開してもマイナスまで落ちる時間帯があった。終盤はプラスになったりマイナスになったりしてもみあったが、結局30円のプラスで大引けに。
日経平均終値は30.63円高の17197.73円、TOPIX終値は+2.91の1380.58と続伸した。売買高は25億株、売買代金は2兆4385億円。値上がり銘柄数は728、値下がり銘柄数は986 。18業種がプラス、15業種がマイナスで、プラス上位は情報・通信、保険、ゴム製品、その他金融、精密機器、輸送用機器など。マイナス下位は空運、金属製品、パルプ・紙、海運、繊維、証券などだった。
1月5~9日は3勝2敗、12月30日の終値から253.04円下落して2015年最初の週の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)